紅色の花びらと黄色の蕊のコントラストが古典的なコントラストを醸し出していて、「なんとも美しい山茶花。

そんな山茶花につく害虫がいます。

 

それは、アオバハゴロモやゴマフボクトウ、ヒロヘリアオイラガ、トビモンオオエダシャク、チャドクガなどですが、その中で毛虫ということになると、ヒロヘリアオイラガとチャドクガが挙げられます。

今回はこの2種類の毛虫についてお話ししていきます。

ヒロヘリアオイラガの特徴と生態

ヒロヘリアオイラガはイラガ科イラガ亜科に分類されるずんぐりとした蛾です。

中国やインド、日本の本州中部以南に分布している外来種。

 

脚には茶色の毛が生え、前翅外縁が茶褐色、内側が浅葱色で、背中にも浅葱色の毛が生えています。

山茶花の枝などの卵塊を産み付け、孵化した幼虫は2齢頃まで集団で生活します。

 

若い幼虫は黄色く、棘が黒く、成長すると緑色になります。

棘も緑色で、一部がオレンジ色です。

 

幼虫にある棘にはドクガあり、触れると強い痛みを伴う皮膚炎を起こします。

成虫の発生は年に1~2回で、繭の中で前蛹越冬し、第一回成虫は6月上旬~7月上旬に現れて、幼虫は6~7月と8~9月に見られます。

芋虫・毛虫のまとめ ヤバいやつはどれ?

チャドクガの生態

〈幼虫時代〉

本州以南の日本各地に生息しているチャドクガ。

毛虫は4~10月にかけて2回ほど発生します。

淡黄褐色で体長は25㎜程度。チャノキやツバキ、サザンカなどのツバキ科の植物の葉を食害することでも知られています。

数十匹が頭をそろえて集団で葉を食べ、食いつくすと集団で移動していきます。

 

刺激を与えると、幼虫たちはいっせいに顔を上げ、頭を揺らす行動をとるのですが、これは敵に自分たちの存在を大きく見せる効果があり、同時に体を揺らすことで棘を飛ばして攻撃をしているのだとか。

 

6齢までは集団で行動し、その後分散していきます。

2齢虫以降に毒を持つと言われる毛は0.1~0.2㎜程の長さでヒスタミン等の物質を持っています。

 

成長と共に毒針毛は増加していき、体表の黒色隆起部分には毒針毛を含んだ毛が含まれ、蛹になる直前の幼虫では毒針毛は50万本にまでなっていると考えられています。

幼虫の体から抜けやすくなっている為、人間の体や皮膚に付着することも多く、毛に小さな棘のようなものがついている為、一度付着すると抜けにくいのも特徴です。

 

毛がつくと2~3時間のうちに皮膚は赤く腫れ、痒みが生じます。この症状は長期にわたって続くので、とても厄介。体質によってはアレルギー反応を起こす場合もあります。

放っておくと痛みや痒みで眠れなくなったり、発熱やめまいを伴うこともあるので注意が必要です。

成虫になり、交尾を終えると、チャドクガのメスはツバキや山茶花の葉の裏などに120個ほどの卵を産卵し、卵の塊は成虫の体毛によって守られます。

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ヒロヘリアオイラガとチャドクガの駆除方法

チャドクガを駆除するためには幼虫の段階で根絶するのが最も一般的なやり方です。

幼虫が若い間は葉の裏に隠れているので、その葉ごと切り取って捨ててしまいます。

 

この時、毛が風に乗って飛ばされることもあるので、作業する時は肌の露出をなくしてからするようにしましょう。

また、専用のチャドクガを固めるスプレーなども販売されているので、一度スプレーで固めてから苦情するという方法もあります。

 

幼虫は成長すると一か所に固まるのをやめ、それぞれが分散していきます。

こうなってしまった場合はスプレー殺虫剤による駆除がオススメです。

 

樹木全体に範囲が広がってしまっている場合は液体の殺虫剤を広く散布してください。

成虫になってからの駆除に関しては、殺虫剤が有効です。

走光性で灯に向かって飛んでくる習性がありますから、灯に周辺や建物の壁に殺虫剤をかけておくと、効き目があります。直接成虫に向かって殺虫剤をかけるのも有効です。

(ライター ナオ)

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