まるでゾウの鼻のような長い吻を持つ「ゾウムシ」。

ちょっとかわいく見えないこともないですが…植物を食べるので、場合によっては害虫として駆除しなければならないことがあります。

 

しかし一体どうやって駆除したら良いのでしょうか?

今回はゾウムシの生態や、駆除方法などについて、詳しく見ていきたいと思います。

ゾウムシの生態

ゾウムシは実に種類が多く、なんと世界中で6万もの種類が存在します。

しかもこれは名前が付いているものだけで、まだ未発見だったり名前が付いていないものを含めると、20万種以上いるとも言われています。

驚くほどの数ですね。

日本国内でも1000種類以上もいるんですよ。

昆虫類の中でも、特に種類が多いグループなんです。

大きさは数ミリから数センチほどと小さく、丸みを帯びた体にゾウの鼻のような長い吻が特徴です。

(中には、吻が長くない種類もいますが。)

 

体は小さい割に硬く、動きの遅さをカバーして外敵から身を守ります。

コロッとひっくり返って、死んだふりをするものが多いのも面白い特徴。

 

種類によって様々な植物の葉・花・樹液・果実・種子などを餌とするため、農業やガーデニングの大敵です。

また、植物に穴を開けて産卵するので、そこから孵化した幼虫が植物を食い荒らし、最悪の場合枯れてしまうことも。

 

そしてゾウムシの被害は、農業やガーデニングをしている人だけに限りません。

「コクゾウムシ」という種類は、ご存知の通りお米を食べる害虫…。

誰しもが、ゾウムシの被害に遭う可能性があるということです。

ゾウムシの駆除方法~植物編~

まず植物にゾウムシが付いているのを見かけたら、必ず捕まえて駆除するようにしましょう。

体が小さいので見つけにくいですが、食害された跡があったり何かしら植物に異変がある場合、くまなく探してみてください。

 

捕まえる時は、死んだふりをして下にポロっと落ちてしまう場合があります。

せっかく見つけたゾウムシも、地面に落ちたら見失ってしまうことも多いので、捕まえる場合は下に受け皿などを用意しておきましょう。

 

また、あまりにも数が増えてしまって、手作業での駆除が追い付かなくなってしまった場合は…薬剤を散布しましょう。

完全無農薬にこだわりたい…という人は、木酢液・唐辛子エキス・柿渋エキスなども有効だと言われているので、そちらを試してみてください。

 

ただし、農薬ほど即効性や明らかな効果はなく、あくまでも「しないよりはマシ」程度だと思っておいてください。

(種類によっても、有効かどうかは変わりますし…)

ゾウムシの駆除方法~お米編~

より多くの人が被害を受ける、お米に湧く「コクゾウムシ」。

(なんとなく今まで「コクゾウ/ムシ」かと思っていたのですが、「コク/ゾウムシ」だったのですね。)

 

コクゾウムシの被害を防ぐためには、まず米びつなどの中に侵入されないことが大切です。

米びつの中に唐辛子を入れたり、防虫剤を入れておくと外からの侵入を防ぐことができます。

 

しかし、侵入経路は外からだけではありません。

すでにお米の中に卵が産み付けられており、それが米びつの中で孵化して増えてしまうことも。

 

その場合は、いくら防虫剤を入れていても発生を防ぐことはできません。

もしコクゾウムシが発生してしまったら、天日干しをすることで追い出すことが可能です。

 

日光を嫌う性質があるため、新聞紙などに広げてまんべんなく日光を当てましょう。

出て行った後のお米は、洗えば普通に食べられます。

 

一度でも虫が湧いたお米はどうしても食べられない…という人は、お米を購入してすぐに密閉容器に入れて冷蔵庫で保管することで、コクゾウムシその他の虫の発生が予防できます。

(寒いところでは活動できないため。)

 

ただし、その場合はどうしてもお米の味自体は落ちてしまうんですよね。

味をとるか防虫をとるか…よく考えて自分に合った対策をしてください。

ゾウムシの駆除についてのまとめ

とても身近であり、私たちの生活に大きく影響するゾウムシたち。

本当にたくさんの種類がいるので、身の回りにどんなやつがいるのか、探してみるのも面白いかもしれませんね。

木を揺らすだけで、必ずゾウムシが落ちてくるとも言われていますし。

(ライター もんぷち)