赤いお腹をした「アカハライモリ」
黒と赤の体色は、独特の魅力があります。
そんなアカハライモリですが、毒を持ったイモリでもあります。
アカハライモリの毒は危険なのでしょうか?
アカハライモリの毒性について調べていきたいと思います。
アカハライモリとは?
アカハライモリは、有尾目イモリ科イモリ属の両生類です。
アカハライモリは日本に生息する日本の固有種で、本州、四国、九州、佐渡島などに生息しています。
北海道や伊豆ではもともと生息していなかったのですが、誰かが持ち込んだことで、繁殖しています。
水が綺麗な池や川、水田などで見かけることができます。
とても警戒心が強い性格なので、水の底や草の陰などにジッと潜んでいます。
アカハライモリは冬眠をするので、冬は水のあるところにある石や落ち葉の下で眠っています。
アカハライモリは大食いで有名です。
ミミズやカエルなどの昆虫が餌です。
田んぼに住んでいるアカハライモリは、害虫を餌として食べてくれるので、農家の方にとってはありがたい益虫です。
アカハライモリの平均寿命は20年といわれています。
飼育下では最長25年生きたアカハライモリがいるそうですよ。
アカハライモリの形態
アカハライモリの体長は約10センチで、体重は3~5グラムです。
背中は黒色をしていて、お腹は赤色をしています。
お腹には黒い斑点もあります。
皮膚がザラザラとした触感です。
アカハライモリは再生能力があります。
アカハライモリはしっぽを切られた場合、しっぽの骨まで再生しています。
腕や脚を切られても、指の先まで綺麗に元に戻します。
目のレンズまで再生するらしいので、すごい能力の持ち主です。
アカハライモリの毒
アカハライモリは毒をもっています。
この毒の成分は「テトロドトキシン」といいます。
このテトロドトキシンは魚のフグも持っています。
日本に生息する両生類でこの「テトロドトキシン」を持っているのはアカハライモリだけだそうです。
アカハライモリのお腹の赤色は、自身が毒を持っていることを現すためのものだそうです。
アカハライモリは体を反らして、敵にワザとお腹を見せ付けて、毒を持っていることをアピールするんですよ。
アカハライモリの毒性は?
アカハライモリが持っている「テトロドトキシン」という毒ですが、このテトロドトキシンを300度以上に熱しても毒素は分解されません。
人間が口からテトロドトキシンを摂取したとき、致死量は1~2ミリグラムになります。
アカハライモリの持っているテトロドトキシンで重症になったり、死亡したということも起こっていないので、アカハライモリの持っているテトロドトキシンはあまり強くないようです。
ですので、アカハライモリをちょっと手で触れるぐらいでは人間が死亡したりすることはありません。
しかし、気をつけなければいけないことがあります。
アカハライモリを触った手で、目に触れたり、目を擦ったりすると炎症や痛みが起こる場合があります。
酷い場合には、ショック状態になって呼吸困難などを起こし、危険な状態になることもあります。
アカハライモリを触った時は必ず手を洗いましょう。
手をきちんと洗えば、何も起こりません。
アカハライモリの毒性についてのまとめ
アカハライモリの毒性について調べてみましたが、いかがでしたでしょうか?
アカハライモリが持つ「テトロドトキシン」という毒の毒性は、あまり強くないようです。
ですが、アカハライモリを触った手で直接目に触れると、テトロドトキシンの毒性で炎症が起きることがあります。
アカハライモリをペットとして飼育している方もいらっしゃると思いますので、アカハライモリを触った後には、必ず手洗いをするようにしましょう。
(ライター 雲呑)