愛と美の象徴であるバラ、お花の女王様といえますよね。

そのなかでも、コンパクトにまとまり小さな花を咲かせ、初心者でも育てやすくて人気のミニバラに注目します。

ミニバラのお手入れで特に重要な剪定の仕方と剪定した枝を使って増やす挿し木の仕方を調べてみました。

ミニバラとはどんなバラ?

バラには樹形から、木立ち性、半つる性、つる性のタイプがありますが、ミニバラは木立ち性で、小型の性質を受け継いでいるバラです。

1m以下のコンパクトな株に、極小輪~中小輪の花をつけ、環境がよければ春5月ごろから秋の11月ごろまでに繰り返し咲き続けます。

花色も豊富で、耐寒性・耐暑性もあり、初心者でも育てやすいバラです。

ミニバラの剪定

初心者がミニバラを育て上手に花を咲かせるために覚えてほしいのは、「剪定」の仕方です。

枝を切ってしまうのはかわいそうと思いがちですが、枝を切ることは、株の形を整え、次の蕾や新芽の生長を促すためには大切な作業になります。

古い枝や枯れた枝、弱ってしまった蕾などを切り落とすことで、根っこへの負担を減らし、根や株全体に栄養をいきわたらせ元気な枝や芽を育てるのです。

ミニバラの剪定の時期

ミニバラの剪定の時期ですが、成長期である春夏は、よく見て軽めにこまめに行います。

休眠期である秋と冬は、それぞれ1回程度強めに行います。

剪定の基本

5枚葉の上で剪定すること!

5枚葉の付け根に花芽がつくので、5枚葉の上を切り落として、次の花を咲かせる準備をさせます。

花が咲き終わったらできるだけ早く切り落としましょう。

春夏の剪定

ミニバラの成長期なので、日常的な水やりなどのお手入れと同じく管理の一つとしてこまめに5枚葉の上で切り落としましょう。

花が咲き終わった後のほかに、蕾が多すぎるときは間引くように切り落とします。

秋冬の剪定

根や株に栄養を蓄えさせ、次の春夏の花を楽しむために重要な作業となります。

11月~12月と1月~2月それぞれ1回程度、全体の3分の1ぐらいの大きさになるように枝を切り落とします。

 

変色した枝や葉はカットしてください。

剪定したあとは、日当たりのよいところで管理し、冬でも水やりを忘れないように。

ミニバラの挿し木

ミニバラを剪定したあとは、切り落とした枝を使って挿し木で増やすことができます。

なかなかうまくいかないことも多いのですが、失敗を少なくするポイントを紹介しましょう。

ミニバラの挿し木の時期

ミニバラの挿し木に適した時期は、5月中旬~7月中旬と9月ごろです。

芽が生長始める4月~5月ごろと、7月~8月の暑い時期は避けたほうがいいでしょう。

用意するもの

・挿し木をする土は、肥料成分のないものを選んでください。

販売されている挿し木用の土を利用すると簡単です。

ないときは、赤玉土か鹿沼土にパーミキュライト、パーライト、ピートモスなどの土を1:1の割合で混ぜて使います。

 

・鉢底ネットを敷いた3号程度のポリポットを数個と、それらを置いて底面給水するためのお盆状の容器を用意しましょう。

 

・成功率を高めるためには、水に溶かして使用する「HB-101」などの植物活力剤、「ルートン」などの発根促進剤を用意します。

ミニバラの挿し木の手順

①ポットに土をたっぷり入れ、水を注ぎ、さらに底面給水をして土をしっかり湿らせる。

 

②挿し穂をつくる。元気のよい枝を10cm程度に切り取り、真ん中の5枚葉を2つ残し、上下の葉は切り落とす。

 

③植物活力剤を溶かした水に切り口を浸す。1時間以上つけて水揚げをする。

 

④ポットの土に割り箸などで斜めに深さ3~4cmの穴をあける。

 

⑤水揚げした挿し穂の切り口を、雑菌が付着していない清潔でよく切れるカッターやカミソリなどで切り口の細胞をつぶさないように、さらに切り口が長くなるように斜めに切る。

切り口を長くするのは、土との接触面を増やし発根しやすくするため。

 

⑥挿し穂の切り口付近に発根促進剤をつけ、割り箸であけた穴に薬剤が落ちないように挿す。

 

⑦風通しのよい明るい日陰で管理する。

水やりは底面給水と霧吹きで行う。

 

根がでてくるまで2週間程度は、霧吹きで水やりする。

薬剤がとれてしまうので、上からジョウロでの水やりはしない。

*1ヶ月程度で新芽がでて、2ヶ月ほどすれば鉢に植え替えができ、お花が楽しめるようになるでしょう。

まとめ

ミニバラが手に入ったら大切に育て、毎年咲かせたり増やしたりしたいものです。

剪定や挿し木をするにも時期やコツがあり、剪定した枝をただ土に挿すだけでは挿し木を成功させることはできないんですね。

毎年、そして長い期間バラの花で囲まれていられるように、剪定や挿し木にぜひ挑戦してみてください。

(ライター sensyu-k)