緑や花の少ない冬の時期には大活躍の「葉牡丹」。

まるで大輪の花のような姿をした葉を楽しむ植物ですが、当然本物の花も咲きます。

しかし…葉牡丹の花って一体どんな姿なのでしょうか?

 

道端の花壇などでも、春になると全て撤去されてしまうので、なかなかお目にかかることはないですね。

そこで今回は葉牡丹の生態や、どんな花が咲くのかについてまとめていきたいと思います。

葉牡丹の生態

葉牡丹は、アブラナ科アブラナ属に属する、ヨーロッパ原産の多年草です。

花壇などでは、暖かくなってくると他の植物にとって代わられてしまうため、一年草として扱われることが多いですが…じつは多年草だったのですね。

葉牡丹の特徴は、まるで大輪のバラのように折り重なった美しい葉。

現在では完全に観賞用の植物として扱われていますが、元々はキャベツの仲間であるケールから品種改良されたもの。

日本には江戸時代に食用として入ってきたのが始まりです。

 

確かにキャベツの仲間と言われたら、食べられなくもなさそうですが…。

現在のものは園芸用に品種改良されているので、味は良くないんだとか。

 

冬の植物というイメージが強いので、寒さにも強いと思われがちですが…

じつはあまり寒さには強くありません。

 

関東以西の暖かい地域では屋外でも育てられますが、その場合も強い風や霜は避けましょう。

…と、栽培マニュアルには載っているのですが、まったく防寒対策などされていないような、風も霜も当たりまくりの葉牡丹がすくすく育っているのを見たことがあります。

元々初心者でも育てやすい丈夫な植物なので、そこまで神経質にならなくてもいいのかもしれません。

 

もちろん、品種にもよるのでしょうが。

ただ、寒い地域では屋内での管理やなんらかの防寒対策をするのが望ましいかと思います。

アブラナ科の植物全般に言えることですが、害虫は非常につきやすいです。

 

ですので、美しく育てようと思うならば防虫対策はしっかりやっておきましょう。

(もしも食用にしようと思う場合は、薬に気を付けてくださいね。)

どんな花が咲く?

さて、ここからはいよいよ気になる葉牡丹の花について迫っていきましょう。

葉牡丹の花の開花時期は4~5月。

 

小さな黄色い「菜の花」を咲かせます。

え?菜の花って、アブラナの花のことじゃないの?と思われた人もいるかもしれません。

 

じつは、「菜の花」というのは「アブラナ科の植物の花の総称」のことなんです。

なので、立派なアブラナ科である葉牡丹の花も、「菜の花」なんですよ!

 

まだ一度も葉牡丹の花を見たことがないという人は、次の春は花が咲くまで待ってみるのもいいかもしれませんね。

葉牡丹は「葉」と「花」どちらでも楽しめる植物だということがわかりましたが…それ以外にも「踊り葉牡丹」という状態でも楽しむことができます。

 

踊り葉牡丹とは、花が咲いた後に切り戻しを行うことで、クネクネと伸びた茎の先に新しい葉牡丹が展開した状態のこと。

まるで樹木のように大きく伸びるその姿は、通常の葉だけの姿や花の姿とはまた違った美しさがあります。

 

さらに2年目、3年目と年数を重ねていくにつれても姿が変わるので、一株で長年楽しむことができてコスパも最高。

せっかく葉牡丹を育てるなら、葉・花・踊り葉牡丹と、3通りの姿を全て楽しんでみたいですね!

葉牡丹についてのまとめ

冬の定番と言っても、なんとなく地味なイメージのあった葉牡丹。

公園などの花壇に植えてあるのは良く見かけるけれど、自分の庭に植えようとは思ったことがありません。

 

しかし、可愛らしい花や美しい踊り葉牡丹の姿を知ると、育て方によってメインにも脇役にもなれる…そんな万能な植物だということがわかりました。

初心者でも育てやすい植物なので、ぜひ一度育ててみたいなと思います。

(ライター もんぷち)