ナルキッソスという花、聞いたことがなくても一度はどこかで見たことがある人が多い植物。

言葉の響きもどこかで聞いたことがあるような・・・・そう、あの花です。

今回はナルキッソスについて詳しくお話します。

ナルキッソスの特徴

ナルキッソスはニホンズイセンのことで、通常私たちがよく見かけるスイセンです。

ニホンズイセンはフサザキスイセンの変種で、越前海岸などに自生しています。

原産は地中海沿岸で、ヒガンバナ科スイセン属に分類されます。

草丈は40㎝ほどで、古くシルクロードを経由して中国まできたシナズイセンと同じ種ですが、ニホンズイセンは球根が少し小さいようです。

 

中国からは海流にのって渡来した、または平安時代の遣唐使が薬草として持ち込んだのが初めだなどの説があります。

葉と茎は緑色で、細長く厚みがあり、ショウブの葉を小さくした形をしています。

 

根際から生える葉は平たい線形で時計回りにねじれます。

球根で増やし、全草、特に球根に毒があるので、食用には向きません。

ナルキッソスの花

花は径が3~4㎝ほどと小さいのですが、1茎に5~8つの花をつけます。

花の時期は12~2月で、花びらは白く、副花冠は黄色、芳香のある小さな盃状の花を咲かせます。

ナルキッソスの利用

ナルキッソスは日本では公園などに植えられていますが、薬草やアルツハイマーの治療薬として用いられることもあります。

また、中国では花の芳香を利用して香水などを作ることもあります。

お正月に生け花などでも利用され、その品のある風貌と香りの高さが人気です。

日本でのナルキッソスの分布

日本全国に所々自生しているところはあるようですが、特に伊豆下田の爪木崎、兵庫県淡路市、福井県越前海岸などが群生地として知られています。

横須賀の観音崎公園では18万本の群生地があるのだとか。

ナルキッソスにまつわる民話

ナルキッソスは福井の県花にもなっています。

越前にある民話では村長の2人の息子がある村の娘を揃って好きになり、村娘が悩んで越前海岸かお娘の化身のナルキッソスだ、と言われています。

 

ギリシャ神話の美少年ナルシッサスも皆もⅡ映るわが姿に見とれ、そのまま花になってしまったという逸話がナルキッソスの元で、自分の美貌に酔いしれる人をナルシストと呼ぶのもここからきています。

ナルキッソスの栽培

9月に入ると球根が市販されます。

大きく固く、締まった綺麗な外皮のものを選びます。

 

同じ大きさでも複数目のあるものは避け、芯が1芽だけのものを選びます。

購入したら早めに日当たりのよい場所に植え付けます。

 

普通の花の培養土でも良いのですが、球根用の培養土も市販されているので、それを利用すると良いでしょう。

植えたらすぐに水やりを忘れずに、冬期でも鉢の土が乾いた時にはたっぷり水を与えましょう。

 

庭植えの場合は水やりの必要はありません。

球根の栄養で花が咲きますが、来年のためにカリの多い液体肥料を花後1か月まで月に2~3回ほど施し、しっかりと球根を太らせます。

スイセン属の種類

ナルキッソスが含まれるスイセン属にはいくつかの種類があります。

まず代表的なのがナルキッソスともいわれるニホンズイセンで、他にラッパスイセン、クベニズイセン、キズイセン、カンランズイセンなどがふくまれます。

 

ラッパスイセンは黄色の花を咲かせ、内側の副花冠がラッパのように突き出ているタイプのスイセンです。

西ヨーロッパのスペイン、ポルトガルからドイル、イギリスにかけて分布していて、リーキと共にウェールズの国花にもなっています。

 

クチベニズイセンはギリシャ神話では学名の由来ともなっているナルキッソスの生まれ変わりと言われるスイセンです。

カンランズイセンはキズイセンとラッパスイセンの雑種です。

ナルキッソスの花言葉

スイセンの花言葉はその名前にちなんで「うぬぼれ」「自己愛」「エゴイズム」などがあります。

特にナルキッソスに関して言うなら「自己愛」が当てはまるようです。

(ライター ナオ)