冬の鉢植えの定番といえば「シクラメン」ですよね。
そんなシクラメンには面白い和名が付いているそうですよ。
ここではシクラメンの和名や名前について調査してみました。
シクラメンとは?
シクラメンとは、サクラソウ科のシクラメン属の多年草の球根植物です。
原産地はイスラエルやトルコなどの地中海沿岸です。
ギリシャなどのヨーロッパ中部には、現在でも30種類ぐらいのシクラメンが自生しています。
日本には明治時代に渡来しました。
もともと食用だったシクラメンですが、今では観賞用に広まり、大きな鉢やプランターなどに寄せ植えをしたりして楽しんでいます。
シクラメンは花を下向きに咲かせるのですが、5枚の花びらはどれも上に反り返っています。
初冬~春に、伸びた茎の先に花を咲かせます。
ハート型のようなギザギザの葉っぱも特徴的です。
シクラメンという名前
シクラメンは当初、「CYCLAMEN(サイクラメン)」と呼ばれていました。
これはギリシア語の「kiklos(キクロス)」からきています。
kiklosの意味は、くるくる回転するという意味です。
kiklosは英語で「cycle(サイクル)」です。
cycle=回る、men=者、で、cyclamenです。
シクラメンが受粉すると、茎がくるくると巻いて出てくるので、このことから名付けられたそうですよ。
シクラメンの和名と漢字
シクラメンには和名が2つあります。
ひとつめは「ブタノマンジュウ」です。
ブタノマンジュウとは漢字で「豚の饅頭」と書きます。
シクラメンの球根は、お饅頭を潰したような平べったい形をしています。
そして、豚や猪がシクラメンの球根を掘り出して食べるので、ヨーロッパでは「豚のパン(Sows bread)」と言われています。
それを日本の植物学者である大久保三郎氏がそのまま日本語に訳して「ブタノマンジュウ(豚の饅頭)」となりました。
ふたつめは「カガリビバナ」です。
カガリビバナとは漢字で「篝火花」と書きます。
シクラメンを見た日本の貴婦人、九条武子氏が「この花はかがり火の様ですね」と言ったので、植物学者の牧野富太郎氏がシクラメンの和名がブタノマンジュウでは可哀想すぎるとのことで、新しく「カガリビバナ(篝火花)」と付けたそうです。
シクラメンの花言葉
シクラメンの花言葉は「内気、はにかみ、恥ずかしがり屋」です。
シクラメンは下向きに花が咲くので、そのことから付けられているそうです。
シクラメンの花言葉は花の色でも意味が変わり、赤は「嫉妬」、白は「清純」、ピンクは「憧れ」です。
ちなみに1月14日、11月26日(赤)、12月8日(白)が誕生花となっています。
シクラメンはお見舞いにNG
シクラメンは「49ラメン・・・死苦ラメン・・・」と死に苦しむという、悪い語呂合わせということと、花の色も赤色なので血のようだ!・・・ということで、お見舞いにはむいていないとされています。
そもそも鉢植えは、根付く・・・寝付く・・・と言われていて、お見舞いに持って行くことは避けるように言われているので、シクラメンの鉢植えはお見舞いにはタブーです!
とっても縁起が悪いとされています。
シクラメンの漢字・和名についてのまとめ
シクラメンには「ブタノマンジュウ(豚の饅頭)」「カガリビバナ(篝火花)」のふたつの和名があります。
シクラメンの名前には、他にも由来や語呂合わせなどでたくさんの意味があるということもわかりました。
シクラメンは冬に可愛い花を咲かせてくれる丈夫な植物です。
現在はたくさんの園芸品種があるので、カラーもバリエーションも豊富です。
是非、お花屋さんや園芸コーナーなどで探してみてください。
(ライター 雲呑)