観葉植物としてとても人気のある「ストレリチア」。
とても派手な花を咲かせるので、その花の形から「極楽鳥花」ともよばれています。
そんなストレリチアにも様々な品種があり、その中から今回ピックアップするのは「ストレリチアノンリーフ」という品種。
一体どんな品種なのか、生態や栽培についてなど、詳しくまとめていきたいと思います。
ストレリチアノンリーフってどんな植物?
ストレリチアノンリーフの原産は南アフリカ。
ストレリチアの人気品種である「レギネ」や「オーガスタ」は大きな葉っぱが扇のように丸くなっているのに対し、ノンリーフはその名の通り葉っぱがありません。
まるで針のように茎だけが伸びている姿は、他の植物とは一線を画しておりとても印象的。
シャープでシンプルな観葉植物が欲しい、という人には、まさにうってつけですね。
しかし、「ストレリチアノンリーフ」と検索すると…小さいながらもちゃんと葉っぱがついているものの画像がたくさん出てくるんですよ。
「え?ノンリーフって葉っぱがないんじゃないの?」と戸惑う人もいるでしょう。
じつは一言でストレリチアノンリーフと言っても、二つの種類に分けられているのです。
というか…そもそも「ノンリーフ」というのは正式名称ではないんですよ。
ストレリチアノンリーフと呼ばれる品種には前述の通り二つあり、一つは「ジャンセア」。
こちらが先ほど紹介した、シャープでシンプルな姿をしたストレリチアノンリーフです。
葉は全くないか、もしくは極めて小さいものしかありません。
そしてもう一つの品種が「パービフォリア」。
こちらはレギネとジャンセアを掛け合わせて作られた中間種であり、まさに両者を足して二で割ったような姿をしています。
葉の大きいレギネとは違い、ジャンセアのように細く長い茎の先に小さな丸い葉がついているのが特徴。
つまり、葉っぱがあるストレリチアノンリーフというのは、このパービフォリアという品種のことだったのです。
葉っぱがあるならもうノンリーフじゃないじゃん…ややこしい!
ストレリチアノンリーフの栽培ポイント
ストレリチアノンリーフは、ストレリチアの代表種であるレギネが水不足や寒さなどの厳しい環境に対応できるように進化したものだそうです。
ですので、通常のストレリチアよりも丈夫で育てやすいのが特徴。
あまり日当たりが良くない場所でも育ちますし、水切れや乾燥にも強いです。
だから部屋の隅などに飾る観葉植物として好まれるんですね。
とはいえ、基本的には日当たりの良い場所で育てたほうが良いでしょう。
ただし普段日に当てていないものを急に直射日光に当てるのは禁物。
葉が焼けてしまいますので、徐々に慣らすようにしましょう。
暖かい時期には土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与え、寒い時期には次の表面が乾燥してから2~3日後に与えてください。
冬に水を与えすぎると、根腐れを起こして枯れてしまう場合があります。
基本的には室内で観葉植物として栽培することがほとんどかと思いますが、茎だけのジャンセアに比べて葉っぱのあるパービフォリアは寒さに弱いので注意。
茎だけならばマイナスでも耐えられますが、葉っぱはマイナスになるとダメージを受けてしまいます。
また、害虫には強くほぼ虫はつきませんが、茎の中が空洞になっているので衝撃には弱く折れやすいです。
ストレリチアノンリーフを移動をさせたり、近くを通る時などは、少し注意しましょう。
ストレリチアノンリーフについてのまとめ
観葉植物って、何となくオシャレで管理が大変そうなイメージが強いですが、ストレリチアノンリーフならばそう手間もかからずに育てられそうですね。
ノンリーフでも「極楽鳥花」という名にふさわしい、とても美しい花が咲くので、それも楽しみの一つ。
もし部屋にどんな観葉植物を置こうか迷っているという人は、ストレリチアノンリーフを選んでみてはいかがでしょうか。
(ライター もんぷち)