紫色の花が木一面に咲き誇るライラック。
どこかお洒落な響きと共に、桜が終わった頃にいつも私たちを楽しませてくれる存在でもあります。
そんなライラック、正確な花の季節は一体いつなのでしょう?
ライラックの特徴
ライラックはモクセイ科ハシドイ属の落葉樹で和名をムラサキハシドイと言います。
ヨーロッパの原産で日本には近縁種のハシドイが自生しています。
高さは亜1~6mほどまで生長します。
ライラックの花の季節
ライラックの花は4~5月に開花します。
花は枝先に穂状に多数つけ、花の時期も長いので見ごたえがあります。
花冠の先は4つに裂けていますが、時毒5つに裂けているものがあり、これはラッキーライラックとよばれ、恋のおまじないに使われたりします。
北海道を中心とした北国では5月下旬~7月が見頃です。
紫色・白色などの花を咲かせ、香りが良く香水の原料ともされ、また花はよく見るとハートの形をしていて、フランスでは白いライラックが青春のシンボルとして親しまれているのだそうです。
札幌市では毎年5月下旬にさっぽろライラックまつりが行われ沢山のライラックが大通り公園に咲きほこり、本格的な春を告げます。
ライラックの種類
ライラックには30種類ほどの園芸種があり、そのうちの代表的な品種をご紹介します。
ヒメライラックは中国原産の品種で背丈が低く地植えだけではなく、鉢植えでも育てやすい種類で人気があります。
エスタースターレはピンク色の大きな円錐状の花が特徴の品種で、蕾の時は薄紫色、開花すると一重の花弁はピンク色に変化し、生長を楽しむことができます。高木なので庭に植えるのがおすすめの品種です。
センセーションはライラックで初めてつくられて高木の服飾品種。縁が白色で全体が濃い紫色をした一重の花が特徴です。
ティンカーベルは姫ライラックの中まで蕾の時は薄紫色、開花すると薄ピンク色に花色が変化する品種です。
可愛らしい見た目と鉢植えで育てられるサイズなことから人気があります。
マダムレモネイは白い花びらをした強い香りが特徴の品種。ボリューム感のある八重咲の大きな花で開花後に甘い香りが漂います。
ライラックの花言葉
ライラックの花言葉は友情、青春の思い出、純潔、初恋、大切な友達です。
友情や青春の思い出、大切な友達などはライラックが青春のシンボルとして存在することから。
また、白色のライラックの花言葉は青春の喜びや無邪気などと言ったものですが、これらもまたイギリスの悲しい伝説が由来になっていると言われています。
紫のライラックの愛の芽生え、初恋の花言葉は、紫のライラックの通常4枚の花びらが5枚あった時、その花びらを誰にも言わずに飲み込むと愛する人と永遠に結ばれるという言い伝えからきています。
ライラックの育て方
ライラックの鉢植えは2~3年に1回植え替えをするようにします。
作業の適期は11月~3月頃で、寒冷地では春または秋に植え替えをします。
庭植えの場合も同じ時期に事前に腐葉土などの有機物を植穴によく混ぜてから植え付けます。
陽当たりの良い場所を好みますが、西日には大変弱いので注意しましょう。
庭植えの場合は水やりはほとんど必要ありませんが南限地域の関東地方から東海地方にかけては真夏の暑い時期には朝に水やりをしましょう。
肥料は早春と6月の花が終わった頃に株の周囲に溝を掘り、鶏糞、骨粉、油粕などを施します。
萌芽力が弱いので、混みすぎた枝や伸びすぎた枝などフヨウ枝を休眠期に選定する程度の作業が必要です。
暖かい地方ではほとんど剪定は必要ありません。
風通しが悪いと、アブラムシ、カイガラムシ等が新芽に発生します。
青春のシンボル、ライラック。皆さんもぜひライラックの見頃にはその香りと可憐に咲くライラックを楽しんでみて下さい。
(ライター ナオ)