ベゴニアはよく目にする花のひとつでありながら「ベゴニア」をゴ、と濁って発音する事が稀な花です。
つい「ベコニア」と言う人も多くいると思います。
そんなベゴニアの一種であるリーガスベゴニアの生育などについての話です。
ベコニアについて
ベゴニアは非常に種類の多い花です。
熱帯から亜熱帯まで広く分布しており原種だけでも2000種を超えます。
交雑が容易である事から園芸種も多く、木立性ベゴニア、根茎性ベゴニア、球根性ベゴニア、球根ベゴニア、レックスベゴニア、センパフローレンス、冬咲きベゴニア、エラチオールベゴニアなどの種があります。
ちょっと調べるだけでもこれもベゴニアなのか、と思うような品種もあります。
球根ベゴニアは花弁が重なり、カーネーションのような姿の花です。
また、付けられている名前もユニークですね。
ベゴニアは道端などに割と無造作に植えられている事も多くある事から、非常に丈夫なのではないかと思いがちですが、実は種類や自生地などによって性質は様々です。
リーガスベゴニアも、目配りや気配りが大切な種類のひとつです。
リーガスベコニアとは
リーガスベゴニアは花が綺麗な球根ベゴニアとベゴニア・ソコトラナをかけ合わせたエラチオールベゴニアという品種を更に改良した園芸種の一種です。
外見の華やかさ、八重咲きでボリュームのある花をつける事、花の色が多彩な事、多年草で常緑でもありプレゼントなどとしても人気のようです。
リーガスベゴニアの特徴は、相対的短日植物であることです。
ベゴニアには南米に咲くような長い時間日光を浴びて花を咲かせるものと、気温が低い時期の短時間で花を咲かせるタイプの2つがあります。
リーガスベゴニアはそのふたつの交雑種である事から、人工的に花の咲き方を調節するようなことも可能です。
夕方以降は日光に当たらなければ、より多くの花芽をつけます。
但し、この方法を長期間持続するとリーガスベゴニアは生育を止め休眠状態になってしまいますから気を付けましょう。
リーガスベゴニアの生育について
リーガスベゴニアは室内で大事に育てるのに向いているような花です。
適温は20度ほどで、秋冬は10度を保ちます。
開花は3~5月と9~10月頃。
開花時は特に肥料を切らさない事が大切です。
土に挿す液体肥料を用意しておくと便利ですね。
また、ベゴニアは花や葉が密集するので、上から水をあげる際慣れていないとどうしても葉にかかってしまいます。
その為、底面給水タイプの鉢の方が無難ではあります。
リーガスベゴニアの注意点
よく「リーガスベゴニアの花がポロポロと落ちる」といった状況が起こります。
これはリーガスベゴニアに特有の事です。
特に何がどう悪いというものでもなく、リーガスベゴニアの花は宿命的にポロポロ落ちます。
ベゴニアは基本的には丈夫な花ですが、リーガスベゴニアの栽培は他の種類のベゴニアより手間がかかります。
強い日差しに弱い
春先や盛夏の日当たりは避けます。
室内の日陰になる辺りに置くか、日避けカーテンを付ける等工夫が必要です。
エアコンの風も良くありません。直接風が当たらないように気を付けます。
寒さに弱い
極端に気温が下がる場所には置けません。
冬のあたたかな窓辺辺りが適当なようです。
気温が下がる夜間は、出来るだけ暖かい場所に移動します。
冬は花を咲かせる事よりも本体の株を弱らせないように労わりましょう。
水をやりすぎない
葉にかかるといけないので、鉢の縁からあげます。
しかしあげ過ぎると株が弱ります。
このあたりの塩梅は難しいので、繰り返しになりますが鉢は底面給水タイプのものが便利ではあります。
リーガスベゴニアは葉が多肉のようになっているので、乾燥には比較的強いです。夏の乾燥には気をつけましょう。
花の管理
花は終わったら摘み、弱った葉は抜く事です。
色が変わったところがある花や葉は早めに摘みます。
この辺りは気が優しい人には難しい事かも知れませんが、栽培する以上避けては通れません。
リーガスベゴニアの花は密集していると変化に気づきにくいので、定点観測のように花や葉の状況を写真に撮ると、植物の変化が分かり易いかも知れません。
切り戻しのタイミング
切り戻しというのは剪定の事です。リーガスベゴニアの場合、春先や花が終わった後などに剪定する事が多いようですが、生育の様子を見て適宜枝を切ります。
植え替え
タイミングは根が鉢の下から出ているような時です。
5月や9月などリーガスベゴニアがうまく育てば1、2年に一回くらい行いましょう。
根の周りの土をだいたい落としてから一回りほど大きい鉢に植え替えます。
底面給水タイプの場合、受け皿も大きいものを用意します。
土は草花用のものが便利です。
ベゴニアについて
実はリーガスベゴニアは元はもっと弱かったようですが、いろいろと改良を重ねる事で園芸用として流通するようになったようです。
少々育てにくい事もあるでしょうが、本来植物のお世話というのは割合大変な面もあったりします。
人によってはそれが好き、といった状態にもなるかも知れません。
ベゴニアの花言葉は「beware」だそうです。
「気をつける」、「用心する」のようなニュアンスでしょうか。
室内で育てられる花というと手軽に始められそうですね。
しかし今年は約20年花が咲いていた植物を一つ自分の勘違いから駄目にしてしまった為、今のところ新たな植物は自粛しています。
勘違いにも気を付けた方が良いですね。
(ライター:おもち)