まるで紫キャベツのような葉牡丹。食べられるんじゃないの??と思っっている人も多いのではないでしょうか?
実際の所、葉牡丹は本当に食べられるのでしょうか?
葉牡丹の特徴
葉牡丹はアブラナ科アブラナ属に分類される多年草の園芸植物です。
鮮やかな葉を観賞するための植物として知られ、一年草の草花として扱われることが多い植物です。
名前の由来は葉を牡丹の花に見立てたもので、耐寒性に優れ、冬の公園を彩るほかに門松の添え物にも利用されたりします。
暖地では色づかず、寒地では野外越冬できません。
サニーレタスのように、色々な着色した葉が集積したものを観賞しますが、葉には2種類あり、葉緑体以外の色素を持たない品種と、赤キャベツ同様に色素を持つものがあり、一定以下の低温にさらされてから出葉すると葉緑素が抜けて、白やクリーム色、紫、赤、桃色に色づいていき、それまでに分化した葉が周縁部を緑色に縁どると着色した中心部の葉とのコントラストが美しく、映えます。
葉牡丹の園芸品種
葉牡丹の栽培歴史は江戸時代までさかのぼります。
冬至は古典園芸植物の一つされ、多くの人が葉牡丹の栽培を楽しみました。
園芸品種には主に葉の形状に特色をもつものと、色付きに特徴のあるものがあり、従来は花壇や鉢植えの用の植物でしたが、大阪万博で切り花用の茎が長く伸びる品種が発表されて以来、多様化し、1980年代から葉が縮れて深い切り込みがある品種、「くじゃく」「さんご」「かんざし」と呼ばれるものや中央部分だけが紅色になる「日の丸」、葉の部分が小さな切り花用の高性種など様々な品種が出ています。
葉牡丹の栽培
播種時期は真夏、7~8月で、種は2~3日で発芽しますが、小苗は様々な益虫の大好物で、一晩で全滅することも多く、種を蒔いたらオルトラン錠剤などを一緒に蒔いて、虫に食われないようにすることが必要です。
発芽直後の徒長を抑えるために、矮化剤を使うこともあります。
1~2回程仮植えをした後、花壇に25㎝くらいの間隔で定食し、6寸以上の鉢に植えます。
苗立枯病にかかりやすく、特に苗を定食舌直後にかかりやすいので、薬剤による事前の対策が必要です。
また、灰色カビ病にもなりやすいので注意が必要。
害虫はアオムシ、コナガ、カブラヤガ、ヨトウムシなど。
葉牡丹は食用になるのか?
葉牡丹は食用とされるキャベツやケールと同じ種類です。
ですから、結論から言うと、食用は可能。しかし、決して美味しいといえるものではないので、好んで食べる人はいない、というのが現実です。
また、野菜として販売されているわけではないので、種や苗に野菜への使用が禁止されている園芸用の農薬が使われている可能性もあります。
ちなみに、ケールはキャベツの原種ともいわれ、とても栄養価の高い作物として知られていますが、葉牡丹の栄養価についてはデータがありません。
アメリカでは、ミニ葉牡丹が流行っていて、ブロッコリーよりも栄養価が高いとして食用にしてるのだとか!!??
葉牡丹の素敵なアレンジ
葉牡丹の花言葉は「祝福」「物事に動じない」「利益」「愛を包む」「慈愛」「利益」などです。
紫色や白色の葉牡丹を使ったブーケや寄せ植え、フラワーアレンジメントなどは意外にも素敵です。
また、シックな白に緑の縁取りの入った葉牡丹なども、シンプル落ち着いた雰囲気を持っていて、従来の葉牡丹のイメージからはかけ離れた美しさを感じます。
葉牡丹というよりはどこかバラを連想させるようなアレンジに、葉牡丹の意外な面を見ることが出来るでしょう。
庭に植えるときも無造作に地植えするのではなく、コンテナやバスケットなどを使って、素敵に寄せ植えするのが現代的でとてもオシャレな楽しみ方ではないでしょうか。
(ライター ナオ)