ハルジオンという花を聞いたことがありますか?
野に咲く可愛らしい花の代表として多くの人が名前だけは聞いたことがある植物かもしれません。
ハル、という名前がついているので春に咲く花というイメージはありますが、実際ハルジオンの時期はいつなのでしょう?
今回はハルジオンについて詳しくお話します。
ハルジオンの特徴
ハルジオンはキク科ムカシヨモギ属に分類される植物です。
北アメリカ原産で、日本を含めた東アジアには外来種として移入しています。
多年草で背の高さは30kら80㎝くらいになり、根元からは根出葉が出て、花の時期まで残ります。
葉と茎は黄緑色で、まばらな毛が生えるのも特徴です。
茎はあまり分岐せず、先端部分で何回か枝分かれして花をつけます。
日本では1920年代頃に観賞用として持ち込まれ、1980年代には除草剤に耐性のある個体が出現しました。
関東を中心に全国へ分布が拡大したと考えられ、農作物や牧草の生育を妨害する為に厄介な雑草として扱われることも多いのが実情です。
ハルジオンの季節
ハルジオンは牧草地や畑、道端などの窒素分の多い場所を好んで自生してます。
花の時期は4~5月で、これは間違えられやすいヒメジョンよりも早い時期になります。
名前の通り、春に咲くのがハルジオンで、秋遅くまで咲いているのはヒメジョンということなのですが、場所によっては両者の時期が重なることもあります。
その場合は花弁を良く見れば両者の違いが判ります。
ハルジオンは花びらがピンク味を帯びていて、糸のように細く、花びらが白くて多少幅があるのがヒメジョンです。
それでも区別が難しい時には、最後は茎を折って確認するしかありません。
ハルジオンは茎の中が空洞です。一方ヒメジョンは白い綿状のようなものが詰まっています。
他にも注意深く観察すれば違いはいくつもあり、葉の付き方や葉の根元部分、草丈、蕾の付き方等細かい部分で違いがあるのがハルジオンとヒメジョンなのです。
ハルジオンの花言葉
ハルジオンの花言葉は「追想の愛」のたった一つです。
多くの花にいくつかの花言葉が存在するのに対し、一つしかないというのはとても珍しいことでもあります。
花言葉の由来はあまりわかっていはいないようです。
ハルジオンの別名
野に健気に咲く花として誰もが目にすることのある花ながら、ある地域では「貧乏草」と言われているのだそうです。
それは、放ったらかしにしている場所に良く生えるから、という理由なのだそうですが、可愛らしい花に随分な名前を付けるものです。
(ライター ナオ)