ピラカンサという名前の植物をご存知でしょうか?

あまり聞きなれない名前の植物かもしれませんが、トキワサンザシと言ったら、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

今回はそんなピラカンサについて詳しくお話していきます。

ピラカンサの特徴

ピラカンサはバラ科トキワサンザシ属に分類される植物で、原産は東南部アジアの樹高2~5mになる低木常緑樹です。

日本ではトキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリの3種類が多く栽培されており、これらをピラカンサと呼んでいます。

常緑性の低木で、春に白い小花を咲かせ、秋から冬にかけて赤や柿色のつややかな果実をつけます。

 

果実は重さで枝がしなるほどたくさんつき、緑色の葉とのコントラストも非常に良く、枝の伸長する勢いがとても強いので、庭木だけでなく、生け垣や鉢植えにすることも出来ますが棘が鋭いので注意が必要です。

ピラカンサの花

花は春に開花します。

白い小さな花をいっぱいに咲かせ、その様子はとても見ごたえがあります。

ピラカンサの品種

ピラカンサの主な品種は南ヨーロッパ、アジア西部原産で鮮花な赤色の実をつけます。

ホソバノトキワサンザシともいわれる中国西南部原産のタチバナモドキは、柿色の実をつけるのが特徴です。

 

葉は細長く、裏面に灰白色の毛が密生しています。

鉢植えとして販売されています。

カンデマリはヒマラヤトキワサンザシともいい、中国西部、ヒマラヤ地方原産で平たい球状の赤い実をつけます。

ピラカンサの栽培

ピラカンサの植え付けは春だと3~4月、秋だと9~11月が適期です。

挿し木で増やしたものもこの時期に植え付けることができます。

 

挿し木の場合は今年伸びた枝の先端を10~15㎝の長さに切り取り、土に挿して、根を生やします。

地面が凍結するような寒冷地では春に温かくなってから植え付けるようにします。

 

鉢植えのものは鉢の中が根でいっぱいになったら植え替えを行います。

樹を大きくする場合は一回り大きな鉢に植え替え、それ以上大きくしたくない場合は一回り小さくなるように根を切り詰めます。

 

日陰でも成長しますが、日当たりの良い場所を好みます。

枝が四方に広がる性質があるので、庭木として育てる場合は広い場所や芝生の庭などに1本植えした方が見栄えがします。

 

庭植えは植え付け直後の苗木や雨の降らない日が続いて土が乾燥するようになったら、水を与えます。

鉢植えは土の表面が乾いたときにたっぷりの水を与えるようにします。特に、成長期である春から秋は乾燥させないように注意しましょう。

 

肥料は庭植えの場合はほとんど必要ありません。

冬に油粕に2割ほどの骨粉を混ぜたものを株元に適量与え、鉢植えは開花前の3~4月、開花後の6~7月、実が色づく前の8~9月の年に3回、固形の油かすか化成肥料を施します。

 

病気には強いですが、春先からアブラムシ、初夏から秋にかけてはハマキムシが発生します。

ハマキムシは2~4㎝の幼虫が糸をはいて葉を袋状に丸めたり、数枚の葉をくっつけてその中で生活し、葉を食害します。被害にあった葉は幼虫ごと取り除くようにしましょう。

耐寒性もあるので、比較的初心者の方でも簡単に栽培することが出来る植物です。

ピラカンサの花言葉

ピラカンサの花言葉には「慈悲」「防衛」「燃ゆる想い」「快活」「愛嬌」「美しさはあなたの魅力」などがあります。

女性へのプレゼントや愛する人へのプレゼントに最適な花言葉もあるので、プレゼントする時には花言葉と共に送るのが良いでしょう。

「防衛」はピラカンサの花に棘があることからきていると感がられ、プレゼントする時は「慈悲」の花言葉と共に注意が必要です。

(ライター ナオ)