ピンクッションという花を知っていますか?

遠く異国で自生しているという、ちょっと風変わりな花、ピンクッションの魅力について詳しくお話していきます。

ピンクッションの特徴

ピンクッションはヤマモガシ科レウコスペルマム属に分類され、南アフリカ沿岸部に分布する植物です。

草丈は100~300㎝になり、葉の形は様々です。

心臓形や卵形、全縁から鋸歯のあるものまで同一株でも変異が見られます。

別名をレウコスペルムムともいい、これはギリシャ語で白い種子に由来すると言われています。

ピンクッションの花

ピンクッションの花は多数の花が集まって、一つの花の形を作る菊のような形をした花を咲かせ、径は9~10㎝で、花の色は黄色やオレンジ、ピンク、赤などがあります。

飛び出した無数の雄しべはプラスチックのように硬く、まるで造花のようでもあります。

 

蕾の時には産毛のような細かい毛の生えた花びらのようなものにつつまれていて、次第に雄しべが飛び出してくるという具合。

花被から長いおしべが突出しているのが特徴で、まるで手芸の針を刺しておく、針山=ピンクッションに似ていることからその名前がついたと言われています。

 

春に開花すると6~8週間咲き続けるという強靭な花です。

現地では鳥媒介か虫媒介で、白い種子にはアリが好むイライオソームという器官がついており、それを食べたアリが種子散布を助けているという一面もあるようです。

ヤマモガシ科の植物

ヤマモガシ科ハゴロモノキ属に分類されるグレビレアは別名を知るクオークやスパイダーフラワーともいい、日本ではシノブノキやハゴロモノマツ、ハゴロモノキなどと呼ばれています。

 

オーストラリア、パプアニューギニアが原産地で、300種類ほどがあると言われています。

耐寒性と耐書生に優れた常緑低木~高木で、花の時期は11~3月。赤色やピンク、オレンジ色の花を咲かせます。

 

葉の形は線形または針形で、羽状に咲けるものもあり、一年を通して円錐花序または総状花序を出して花びらのように見える総苞から、長い花柱の付き出した花を咲かせます。

 

ヤマモガシ科プロテア属のキングプロテアはピンクッションと同じく南アフリカが原産で、南アフリカの国花にもなっています。プロテアの花は100種類ほどあり、花の色は赤色やピンク色、白色です。

 

花の時期は4~6月と10~12月で、草丈は40~200㎝にもなります。

花も大型で花径は20~30㎝。

ピンクッションの栽培方法

ピンクッションは春ごろに園芸店やホームセンターなどで開花株が売られています。

加湿を嫌い、寒さにも弱いので庭上には向きません。

酸性の土壌を好み、日当たりのよい場所に置くと花色が映えるので、日当たりと風通しの良い場所に置きます。

加湿にも弱く、梅雨の時期や長雨が予想される時は雨のかからないところに移すようにします。

 

花後、根鉢を崩さないようにして一回り大きな鉢に植え替えます。

加湿は根腐れの原因にもなってしまうので、水やりは土の表面が乾いたときにだけ、たっぷりと与えるようにします。

 

水切れには弱いので、乾燥にも注意が必要です。

冬は室内に取り込み、春と秋にはリン酸の少ない肥料を少量与えるようにします。

病害虫には比較的強く、梅雨時期の根腐れだけ注意しておく必要があります。

ピンクッションの花言葉

ピンクッションの花言葉は「どこでも成功を」「艶やかな人」「共栄」「どこでも成功をする」

比較的場所を選ばないで開花することが出来る花の性質や多くの雄しべが集まって大輪の花を咲かせている様からきているのかもしれません。

転勤する同僚などに鉢植えでプレゼントすると喜ばれるかもしれませんね。

(ライター ナオ)