「朝鮮朝顔」って知っていますか?
朝鮮朝顔の見た目は、普通の朝顔と似たような綺麗な花を咲かせます。
ですが、朝鮮朝顔は毒を持っています。
今回は、朝鮮朝顔の生態と朝鮮朝顔の毒性、毒の成分について詳しく紹介していきたいと思います。
朝鮮朝顔とは?
「朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)」とは、ナス科チョウセンアサガオ属の植物です。
朝鮮朝顔の原産地は南アジア(インドなど)です。
名前に”朝鮮”と付きますが、朝鮮が原産ではありません。
江戸時代に薬用植物として日本へ渡ってきました。
朝鮮朝顔の葉っぱや種子を麻酔薬や喘息の薬に使っていました。
朝鮮朝顔は園芸用で”ダチュラ”と呼ばれる別名は有名ですが、他には”マンダラゲ(曼陀羅華)”や”キチガイナスビ(気違い茄子)”とも呼ばれます。
朝鮮朝顔の花の見た目から”エンジェルズ・トランペット”と言われることもあります。
朝鮮朝顔の花言葉は「偽りの小悪魔的な魅力」「夢の中」「あなたを酔わせる」です。
朝鮮朝顔の特徴
朝鮮朝顔は一年草になります。
草丈は1~1.5メートルぐらいで、淡い緑色の茎はたくさん枝分かれします。
葉っぱは卵型で、長さが7~15センチです。
朝鮮朝顔の花が咲く時期は6~11月で、白や紫、黄色の花を咲かせます。
花はトランペットのような、朝顔のような形をしていて、八重咲きのものもあります。
朝鮮朝顔は3~5センチぐらいの球形の果実をつけます。
太くて短い棘がたくさん付いています。
この果実は不規則に割れます。
割れた果実の中には、灰色のゴマのような種が入っています。
朝鮮朝顔の毒性と毒の成分
朝鮮朝顔の毒性はヒオスチアミン、スコポラミンなどのトロパンアルカロイドです。
トロパンアルカロイドは一般に副交感神経抑制作用や中枢神経の興奮作用があるといわれています。
簡単に言うと、幻覚が現れるということです。
朝鮮朝顔の毒性は、他の幻覚薬物(覚醒剤など)と比べ物にならないほど強いとされています。
薬物中毒者も手を出さない、恐れられているレベルです。
朝鮮朝顔の毒の症状
朝鮮朝顔を径口してしまった場合、約30分ぐらいで中毒症状が現れます。
まず、口が渇きます。
その後、吐き気や倦怠感、眠気、興奮、麻痺、妄想、幻覚、悪寒、体のふらつきなど、覚醒剤に似た症状が現れます。
この症状は8時間~数日続くそうです。
朝鮮朝顔の毒で中毒になった場合、理性が失われるので、異常行動を起こすこともあります。
突然外に飛び出して車に轢かれたり、2階の部屋から飛び降りたり、自分の体を切り刻んだりした例があるそうです。
その後、正気に戻ると異常行動のことは覚えていないそうです。
朝鮮朝顔の中毒例
朝鮮朝顔の根を「ごぼう」と間違って食べる。
朝鮮朝顔の開花前の蕾を「オクラ」と間違って食べる。
朝鮮朝顔の葉っぱを「モロヘイヤ、アシタバ」と間違って食べる。
朝鮮朝顔の種を「ゴマ」と間違えて食べる。
朝鮮朝顔を台木として使った野菜を食べる。
以上のように、朝鮮朝顔を間違って摂取して中毒になる場合が多いそうです。
特に家庭菜園での例が多いので、注意しましょう。
朝鮮朝顔の毒性と毒の成分について まとめ
朝鮮朝顔の特徴と朝鮮朝顔の毒性、毒の成分について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
朝鮮朝顔の毒はとても強く、覚醒剤よりも強いといわれています。
朝鮮朝顔を口にした後、わずか30分で中毒症状が現れます。
朝鮮朝顔の毒での中毒症状は、幻覚症状が強く現れ、理性が失われて危険な行動を起こします。
朝鮮朝顔の毒は非常に危険です!
朝鮮朝顔を間違って摂取しないように十分に気をつけましょう。
(ライター 雲呑)