メボウキという聞きなれない名前の植物を知っていますか?

香りが強くて、トマトとの相性が良くて、粉末としても販売されているあれです。

その正体は・・・・・

メボウキの特徴

メボウキはインド原産でアジア南部、中東などに分布する一年草の植物です。

高さ30~60㎝で良く分岐し、夏の盛りから秋の中頃にかけて白色の花を咲かせます。

日本には江戸時代に中国から薬用として入ってきたのが始まりで、小さい黒い種子を目の中に入れると目の中で水分を吸って膨らみ、同時に目のごみを拭い去ってくれるということから名前が付きました。

メボウキの歴史

メボウキはアレキサンダー大王によってインドからヨーロッパに伝えられました。

イギリスには16世紀に、アメリカには17世紀に渡来しています。

 

インドではメボウキと同じ種類の植物がクリシュナ神とヴィシュヌ神に捧げる神聖なハーブとされ、ペルシャやエジプトでは墓の前に植える草とされていました。

全世界を通して歴史的に何らかのいわれのある植物で、儀礼や迷信などと深く結びついているのが特徴です。

メボウキの利用

世界各国で民間薬として利用され、ヨーロッパでは根を頭痛薬に、中国では種子を眼病に、地上部をサンゴの血行改善などに利用しています。

また、かつてマスクメロン、タラゴン、カラスムギ、アサツキと並んでがん予防効果のある食材として位置づけられていたこともあります。

 

種子はグルコマンナンという成分を多く含み、水分を含むと30倍ほどに拡張するので、東南アジアやアフガニスタン等では水に浸した種子をデザートや飲み物にしています。食物繊維を多く含むことからダイエットの補助食品としても利用されています。

 

葉は台湾では炒め物や天ぷらのような揚げものに使い、日本ではパスタのソースとしても使われます。

トマトとの相性も非常に良く、サラダやピザには欠かせない食材になっています。

メボウキの正体は?

ここまで読んでいただいた方はもうお気づきでしょうか?

そう、メボウキとはバジルのことなんです!

食文化の広がりで日本では近年一般的になっている植物ですが、その歴史は意外に古く、薬草としての名前がついていたことは意外に知られていません。

メボウキの栽培方法

ボウキは生長して20㎝くらいになったところで芽先を摘んで脇芽を伸ばし、脇芽が伸びてきたら、わき目の芽先も摘み取る摘心作業を行います。

夏以降になると茎の先端から花穂を伸ばし、白い小花が穂状につきますので、葉っぱをたくさん収穫したい場合は花が咲く前に花穂を摘み取ります。

 

風通しが悪いと梅雨時期は特に群れて、下の方が枯れあがってしまうことがありますので、込み合っている部分は切り落として風通しを良くします。

乾燥に弱いので夏場の水やりには注意が必要です。

 

土の表面が乾いてきたらたっぷりの水をやり、肥料も切らさないようにすれば、次々に葉をつけます。

タネは発芽に必要な温度が20℃以上なので、比較的気温が上がってきてから種を蒔きます。

 

種は発芽するのに光を必要としますので、土をかぶせずにまきます。

挿し木で増やす場合は芽先を葉が4~5枚になるように摘み、赤玉土に挿すだけで根が出てきます。

 

明るい日陰で管理し、その後は通常の管理を行えばOK!

害虫はアブラムシ。

新芽や茎についた時には早めの駆除が必要です。

メボウキのまとめ

メボウキは日本において江戸時代に目の中のごみをとってくれる漢方薬として入ってきた植物。

種子や葉が世界的にみても色々な用途に古くから使われている。

 

メボウキはバジルのことで、近年でもパスタやピザなど様々な西洋料理に使われている。

栽培は比較的簡単で、水やりと風通し、日当たり、摘心がポイントになる。

(ライター ナオ)