グロリオサの特徴
グロリオサはキツネユリともいわれ、イヌサフラン科キツネユリ属に分類される熱帯アジアおよびアフリカ原産のユリ科グロリオサ属の植物の総称です。
球茎を持つ落葉性の多年生植物で、乾季のないモンスーン気候に適しています。
別名をユリグルマやキツネユリといい、日本では高知県などで観賞用の球根の栽培が行われています。
葉先が巻きひげになり、他の植物に巻き鬚を絡みつけることで高さ3mに達することが出来ます。
グロリオサの花
グロリオサの花は色鮮やかな赤やオレンジ色です。
花びらははっきりと反っていて、独特の形をしています。
キツネユリと言われる所以もこの形からきていると考えられます。
咲いている姿はまるで炎のようにメラメラと燃えているような感じです。
開花の時期は7~8月で、花持ちは1週間ほどです。
グロリオサの種類
熱帯アフリカ原産で最も良く見かける品種のグロリオサ・ロスチャイルディアナは濃い赤の花弁の縁に黄色い覆輪が入ります。
セントレア・マスコット・イエローは小輪黄花の切り花向き品種で、中部国際空港の愛称であるセントレアにちなんで名づけられました。
グロリオサ・スペルバのルテアはレモンイエローの花を咲かせる品種で、花びらは強く波打っています。
グロリオサの中では背が高く、草丈は約2mで、他種に比べ小さな球根でも良く育つタイプです。
珍しい所ではグリーンやパールホワイトなどの品種も流通しています
グロリオサの栽培
グロリオサは日向で管理します。
真夏の直射日光に当たると葉焼けを起こすので、梅雨明けから秋の彼岸頃までは半日陰においておきます。
彼岸以降は再び日向に移動させて、10月頃に葉が黄色くなるまで管理し、その後球根を彫り上げて10℃以上を保てる場所で貯蔵しておきます。
春に再び植え付けた後は、表面の土が乾いたときだけたっぷりの水を与え、10月頃に葉が黄色くなったら水やりを停止します。
球根を植える場合は、はじめ横向きにして土の中に埋め、新芽が出てきたのを確認したら、上向きにして植え付けるようにします。
鉢植えの場合も庭植えの場合も植え付け後、芽が出てきたら緩効性の化成肥料を8月頃まで置き肥します。
病害虫で注意しなければならないのは、ウィルス病とアブラムシです。
葉や花にモザイク状の色の濃淡が現れたら、ウィルス病で、一度かかると治らないので、症状の出た株は廃棄します。
アブラムシに汁を吸われる際やハサミなどの器具によっても伝染するので、アブラムシの発生に注意して、器具は塩素や熱湯などで消毒して使うようにします。
アブラムシは5~11月にかけて発生します。
株を増やしたい時は球根を分球して植え付けます。
球根はさほど頻繁には増えないので、2~3年に1回程度行います。
グロリオサの毒性
グロリオサの球根はヤマノイモやナガイモの担根体に似ています。
コルヒチンやグロイオシンという毒が含まれているので食用にするのは危険です。
2007年には静岡県で観賞用に栽培していてゴリオサを山芋と間違えて食べ、死亡した例もあります。
グロリオサの花言葉
グロリオサの花言葉には「光栄」「天分」「華麗」「頑強」「堅固」と言ったものがあります。
グロリオサの華やかな花姿に由来しているものが多いと考えられます。
グロリオサの花束はとても華やかです。
一種類だけでの10本程束ねれば、とても見ごたえのあるゴージャスな花束になります。
また、他の花と色味を合わせて2種類で束にしても素敵です。
更に、他の花がメインの花束の中に1~2本入るだけでも豪華な感じが生まれます。
フラワーアレンジメントでも大活躍することは間違いありません。
(ライター ナオ)