まるでアニメのキャラクターに登場でもしそうな名前の植物、ギンピーギンピー。
実はこの植物、可愛い名前の振りして実は・・・。
ギンピーギンピーの生態
ギンピーギンピーはイラクサ科の植物で、オーストラリアの北東部に自生しています。
オーストラリア南部では珍しい植物として、また、ニューサウスウェールズ州では絶滅危惧種として扱われているようです。
熱帯雨林の境界付近で群落形成する性質があり、土壌拡販の後に太陽光を浴びて真っ先に発芽する植物でもあります。
樹高は1~2mほど、歯の大きさは20㎝程度のハート型をしています、
根から葉まで全体に毒針を持っていて、その毒針は中空。二酸化ケイ素の尖端を持っています。
グラスファイバーのように細かく鋭い毛は一度触ってしまうと奥深く刺さってしまって、細かくて抜くことは不可能です。
雌雄同株の花序で、少数の雄花と、それを囲むように雌花が咲きます。
果実をつけ、果実の表面は刺毛で覆われますが、それを取り除いてしまえば人間でも食用は可能なのだそうですが・・‥。
ギンピーギンピーの刺毛
ギンピーギンピーの刺毛は100年前の標本でもその威力は衰えないと言われています。
万が一人間が触ってしまったら・・・・・その痛みはとにかく凄まじいようです。
例えていうなら、熱い酸と電流を同時に浴びて火傷したような痛さだとか、目に酸を注いだような痛みだとか、巨人に握りつぶされたような痛みだとか・・・・尋常ではない痛みに襲われることは確かのよう。
そして、その痛みは何と!!数か月から2年以上続くこともあるのだとか。
触ってすぐには痛みは襲ってこず、30分くらいたつころから痛みが広がり、一旦痛みはひきますが、また再び痛みが襲ってくるという、なんとも厄介な症状。
野外で用を足した人がティッシュペーパー代わりに、ギンピーギンピーの草を使った後、あまりの痛みに自殺したという事例もあるのだとか・・・。
第二次世界大戦の頃にはイギリスの軍隊がギンピーギンピーを兵器として使えないかという研究も進んでいたのだそうです。
しかし、不思議なことに動物には全くこの毒が通用しないものもいて、小型の有袋類や鳥類などは平気でギンピーギンピーの葉を食べるのだそう。
ギンピーギンピーに触ってしまったら・・・・・
万が一ギンピーギンピーに触ってしまった時の応急処置として、10倍に希釈した塩酸を塗布するのが良いようです。
また、ワックス脱毛により刺毛を除去することもオススメ。
一刻も早く、皮膚から毛を取り除いてしまわなければ、毒の効果は継続してしまうということなので、ガムテープなどではがすだけでは、取り残しがあり、あまり効果的とは言えないのだそう。
取り除いた後は、ステロイド系の軟膏での処置も必要になってきます。
直接触っていなくても、空中にその毛がまっていたり、知らないうちにアナフィラキシーショックを起こしてしまったりという危険性もあるので、何はともあれ、ギンピーギンピーの自生していそうなところには危険物用の防護服などで厳重装備をして入るのが賢明な方法と言えるでしょう。
ギンピーギンピーのまとめ
ギンピーギンピーはオーストラリア北東部に自生しているイラクサ科の植物。
樹高は1~2mほどで、葉の大きさは20㎝程度。
全体にグラスファイバーのような細かい毛が生えていて、これが毒性を持っている。
一旦触ってしまうと皮膚の奥深くまで刺さっていき、その痛みは2年以上消えないこともある。
ひいては押し寄せる痛みに耐えきれず、自殺したという例もあるほど。
触ってしまったら、10倍に希釈した塩酸を塗布したり、脱毛により刺毛を完全に除去する必要がある。
(ライター ナオ)