ガーベラは花の中でもとりわけ人気が高く、日本国内の出荷数も多い花です。

ガーベラの主な国内生産地は静岡県、福岡県、千葉県、愛知県、和歌山県などです。

 

ガーベラの生育適温は15~25度程度なことから温暖な地方が多いですね。

切り花としての需要も多いガーベラはどんな花なのでしょうか。

ガーベラについて

今では一年中見かけるガーベラですが、本来の開花時期は春と秋の2回だそうです。

花としての最盛期は、4、5月と9、10月頃です。

地域によっては11月頃まで見かけるでしょうか。

真夏には花が咲きにくいようです。

最も出荷数が多くなるのは、4月だそうですよ。

 

キク科ガーベラ属のガーベラは、常緑多年草で南アフリカが原産です。

背丈は15cmほどのものから70cmになるものまで様々です。

茎から急に花が咲いたようになっているのがガーベラの特徴ですが、下の方についている葉の形を見ると菊っぽいですね。

 

ガーベラの野生種は今でも40種ほどあるそうです。

19世紀末に南アフリカを訪れた英国人が、自国へ持ち帰り研究を始めたのだそうです。

その時の原種のガーベラは、ヤメソニーという種だといわれています。

赤くて花弁は細長いですね。

 

ガーベラの日本語の異名として、「大千本槍(オオセンボンヤリ)」や「花車」というものがあります。

日本にガーベラが入ってきたのは、明治だとも大正だともいわれます。

 

初期のガーベラの形はこんな風だったのかも知れません。

1920年代に入ると熱心な民間の育成家がガーベラの改良を重ね、園芸種は増えていきました。

 

積極的な園芸種の栽培がされるようになったのは、約35年前だといわれています。

ガーベラの苗の大量栽培が可能になり、今ではガーベラの園芸種は少なくとも500種はあり、年々100くらいは増えているようです。

ガーベラの品種など

ガーベラの種類は、花の大きさによってもわかれるようです。10cm以上のものをスタンダード系、それより小ぶりのものをミニ系、といいます。また花弁が一重のすっきりしたもの、八重のもの、半八重のものもあります。

 

スパイダー系といわれる花弁が細くなっている種もあるそうですね。花芯も黄色いものから黒っぽいものまで色々です。

ガーベラというと一重のマーガレットのような花かな、と思っていましたが、八重のものは花芯のところまで花弁が重なったようになっており、ポンポンマムみたいですね。

ガーベラの活け方

ガーベラは茎が細長くそこに突然花がある為、どうしても頭が重たくなり茎がくんにゃりしてしまう場合がありますよね。

背丈を抑えたいわゆる切り花向きのガーベラもあるようです。

 

ガーベラを活ける時は、細長い花器に入れると綺麗です。

水は3cmもあれば十分です。

 

毎日水切りをして、切り口をよく洗います。

あまりに花に元気がない場合は、花のすぐ下くらいまで水を足します。

復活したらまた少なめの水にして様子をみましょう。

 

数年前、真夏にガーベラをただ漫然と瓶にさしておいた事があるのですが、その年は北国にしては気温が高くガーベラもさぞ暑かろうと思い、試しに氷をいれてみました。

水切りなどは普通にしていたら、だいぶもちが良かったのです。

 

確か1週間くらいは元気にしていました。

特に何も調べず勘で入れた氷ですが、調べてみると変な事でもなく、むしろ常識かも知れません。

ガーベラの茎を傷付けないように、氷は小さめのものを入れると塩梅がいいです。

ガーベラの花言葉

ガーベラの花言葉は花の色によって色々あります。ガーベラ全般の花言葉は「cheerfulness(元気)」「 beauty」、日本語では「希望」、「常に前進」です。

  • 赤「passion」「love」「神秘」「チャレンジ」
  • ピンク「appreciation(感謝)」「compassion(思いやり)」「崇高美」「熱愛」
  • オレンジ「you’re my sunshine」「patience」「我慢強さ」「冒険心」
  • 白「purity」「innocence」「律儀」「希望」
  • 黄色「warmth(やさしさ、あたたかさ)」「sunshine」「friendliness」「究極美」「親しみやすさ」などだそうです。

贈答向きの花言葉が揃っていますね。

ガーベラの日

4月18日はガーベラ記念日だそうです。

語呂合わせでヨイハナ、とされる事も多いですが、ガーベラの国産育種の第一号が生まれた日だそうです。

 

登録されたのは昭和35年(1960年)です。

元になる花はあるものの新しい品種を作り出すわけなので、花の育成の道のりも険しいものがあります。

 

登録された品種は八重咲きのガーベラ「レインボー」だそうで、当時はクレオパトラという品種も誕生したようですよ。

こういった経緯で、日本においてガーベラは比較的新しい花のようです。

 

花の国のオランダでは、ガーベラの自給自足率が100%だそうです。

ガーベラの育成に適した風土であり、ガーベラの育種国でもあります。

 

育種というのは作物などの改良品種を作り出すことです。

日本はガーベラの育種を主にオランダから輸入しているようであり、現在でもガーベラの育種には相当力をいれているようでもあります。

ガーベラ

ガーベラはシンプルな構造の花ですが、そのおかげで360度どこから見ても完成された綺麗さがあるように思います。

(ライター:おもち)