サルビアと言えば、小学校の花壇に植えられていた赤い花!

サルビアは蜜が甘い花だって知っていましたか?

サルビアの特徴

サルビアはシソ科アキギリ属の一種です。

原産はブラジル。和名はヒゴロモソウ。

草丈は1mにも達する多年草ですが、現在は30~50㎝くらいの矮性種が栽培されています。

葉は耐性で長さ7㎝幅5㎝で鋸歯があり、花は赤色で長い花筒をもっており、そこから唇花と呼ばれるものが伸びています。

 

白から濃い紫まで色々な園芸種があり、観賞用に花壇に植えられています。

不耐寒性なので、一年草扱いされ、夏から秋にかけて花が咲きます。

サルビアの栽培

発芽適温が比較的高いので、東京付近で露地栽培する場合、4月下旬から5月中旬暗いがまき時です。

種を撒いたら2㎜程度の覆土をして、日向から半日陰の水はけのよい土地なら比較的栽培は簡単です。

 

俗に言っているサルビアとはサルビア・スプレンデンスのことを言い、これは日本では1年草なのですが、多年草のサルビアもあります。

それらはセージの名前で知られ、例えばパイナップルセージ、アメジストセージ、チェリーセージ、メドーセージ、クラリセージ等です。

ハーブとしても使われる植物ですが、これらはサルビアの仲間で、一度植えると根が地中に残り、毎年花を咲かせます。

サルビアの蜜

多くのサルビアは花に蜜を持ちます。

これは、受粉を促すために昆虫や鳥たちを誘引するためと考えられていますが、蜜には多少の毒成分が含まれていて、人間が食べすぎるとお腹を壊してしまうこともあります。

 

誘引し、媒介してもらう生物は種類によって違うようで、それぞれが媒介者に合わせた進化をしているとも考えられています。

比較的浅い花筒を持っている青色のサルビアは受粉のためにハナバチをはじめとする虫たちを甘い蜜によって誘引します。

 

ハナバチは下唇に着陸し、花の奥に向かって長い舌を伸ばして蜜を吸います。

ここでおしべが下がってきて花粉がハナバチの身体につき、ハナバチが他のサルビアに移動したときに受粉が成立するというわけ。

 

ハナバチは高い学習嚢リョウクがあり、花の咲く場所や蜜を多く出す花を覚えていると言われています。

同時期に同じ種類の花だけを求める性質もある為、離れたところに咲いている別の個体に花粉を効率よく運ぶことが出来るのです。

 

パイナップルセージと呼ばれる赤色の花をつけるサルビアは昆虫たちには認識できません。

赤というのは昆虫には見えない色なのだそうです。

 

そのため、花粉を媒介するのはハチドリです。

ハチドリは花には直接止まらず、空中でホバリングしながら蜜を摂ります。

花筒が深いことによって、ハチドリ以外のハチや他の昆虫たちに蜜を採られないように、ハチドリに特化した形になっていると考えられています。

サルビア以外にも蜜の美味しい花

学校帰りに花壇に植えられたサルビアの蜜を吸って帰るのは、子供の頃の定番の遊びの一つでしたが、サルビア意外にも蜜を持っている花たちは実は沢山あります。

例えばツツジ。

 

4~5月の春先にかけて公園や道端で見ることが出来ます。

花が筒状になっていることから名前が付けられたと言われるツツジは、花を上手に彩る花片の方下の方から蜜を吸うことが出来ます。

 

しかし、レンゲツツジなど種類によっては致死性の毒を持つものもあるので、気軽に吸うのは危険です。

オシロイバナにも蜜があります。

 

全国的によく見られる花で、可愛らしい花が特徴ですが、開花の時間帯は午後三時過ぎ。夜行性の花なのです。開花は7~10月で、花の奥には蜜があります。

ホトケノザは成長した際の高さが10~30㎝で3~6月に開花します。

上部の葉の脇に長さ2㎝ほどの紫色の唇上の花をつけ、花びらを抜き取ると蜜を吸うことが出来るようになっています。