公園や街路樹などで一度は目にしたことがあるだろう雪柳。

切り花などでも利用されることのある雪柳について、開花時期など詳しくご紹介していきます。

雪柳の特徴

雪柳はバラ科シモツケ属に分類される落葉低木です。

中国や日本に分布していますが、日本で自生しているのは石川県だけ。自生の数は減少していて絶滅危惧種に指定されています。

手をかけなくても丈夫で大きく成長し1.5mほどの高さになります。病害虫も少ないのも特徴です。

地面の際から枝が幾本にも枝垂れして、細くギザギザのある葉をつけます。

雪柳の花の季節

雪柳の花は3~5月にかけて5弁で雪白の小さなものを枝全体につけますが、一番の見頃は4月頃。

葉が出る直前かまたは葉と同時に咲きます。

 

花の大きさは7~8㎜程度。枝が弓状に湾曲して真っ白い花を咲かせるので雪柳の名前があります。

雪柳の花は開花後一週間程度咲き続けます。

雪柳の育て方

雪柳は丈夫で植え付けや植え替えなどで神経質になる必要はありませんが、植え付け、植え替えの適期は2~3月です。

基本的には地植えですので水やりは真夏の極端に乾く時期や植え付け直後など以外は水やりをする必要はありません。

小さい苗を植木鉢に植えている場合は土が乾いた時に水を与えるようにします。

肥料は1~2月に1回、油粕と骨粉を7:3の割合で株元に与え、動揺の肥料を8月にも与えるようにします。

 

土は有機質の水はけの良いものが良いでしょう。

丈夫なのでやせ地でも育ちますが、やせ地の場合は枝が細く育ちます。

枝が細いとこじんまりとまとまり、そのように育てたい場合は意識的に肥料は与えないようにすると良いでしょう。

雪柳の手入れの仕方

雪柳は勢いの強い植物なので、放っておくと枝が沢山出てきてしまって見栄えが悪くなってしまいます。

また、放っておくことで陽当たりも悪くなり、植物自体が寄ってくる心配もあります。

 

枝が込み合った部分を間引いて風通しを良くし、樹形を整えるように手入れします。

株が古くなった場合は花付きも悪くなってしまうので、古い株は株元から30㎝くらいの位置で刈り込めば、新しい枝が生えてきます。

 

作業の時期は鼻の終わりの頃から5月下旬頃です。

9~10月になると次の年の春に咲く花芽が作られますので、秋に作業するのは避けましょう。

古くなった枝は1~2月に切っても大丈夫。

雪柳の種類

シジミバナ 雪柳よりも遅れて4~5月頃に八重の白い花を咲かせる種類です。コデマリに似ていますが、別種。

ベニナバユキヤナギ 名前の通り薄いピンク色の花を咲かせる花です。雪柳のように枝垂れせずに3~4月頃に咲きます。

 

近年はフジノピンキーやオウゴンなどと呼ばれる品種も出ています。

また、シジミバナは雪柳に似ていますが、雪柳とは違う種類で開花も雪柳より遅れます。八重咲なのでその点も雪柳とは違っています。

雪柳の花言葉

雪柳の別名はコゴメバナ、漢字で表現すると小米花です。

散った花が小米を蒔いたように見えることから名づけられたと言われています。

 

花言葉は愛らしさ、気まま、静かな思い、愛嬌、殊勝。懸命等があります。

それぞれ殊勝は満開のピークを終えて地面に花弁が散り、白い花が一面に敷かれたようになります。

 

愛嬌は自然適応力が強く育てやすい所や小さな花がいっぱいに咲き誇っているところからきていると思われます。

静かな思いは花弁が白く、満開になっても決して自己主張しすぎることなく、そっと静かに咲くところから。

 

自由は中国において雪柳は古くから岩場に咲いている花でした。そのため岩柳などと呼ばれていたこともあります。

場所を選ばない生命力の高さがその由来になっている言われています。

(ライター ナオ)