カメの中にも様々な種類のカメが存在します。
ペットとして飼いやすいものから飼育には向いていないもの、そして飼育時に危険も出てきてしまうようなカメまでいろいろです。
カメの一種にミシシッピニオイガメという種類のものが存在します。
「亀は万年」と言われるようにカメの寿命は他の生物と比べても比較的長いです。
ではこのミシシッピニオイガメの場合はどれくらいの寿命なのでしょうか。
ミシシッピニオイガメの生態
ミシシッピニオイガメはドロガメ科という分類をされる生物です。
このドロガメ科は北アメリカ大陸および南アメリカ大陸に生息しています。
ドロガメ科の中にもいくつかの種類に分けることができ、そのうちのスジオオニオイガメは最も大きい甲羅を持っているとされ、甲長が40㎝近くにもなるようです。
南アメリカ大陸に生息しているドロガメ科の仲間はドロガメ属のみであり、この他のドロガメ科は北アメリカ大陸に分布しています。
ミシシッピニオイガメはニオイガメ属に分類され、この仲間は北アメリカ大陸のうち、さらに東部に生息域が限定されます。
このことは、ミシシッピ川がアメリカ東部に位置することからも想像がつきます。
そして甲長も最大で13㎝ほどとされているため比較的小型のカメと言えます。
ミシシッピニオイガメの好む場所としては底が緩やかになっている河川や湖、湿地などが挙げられます。
夜行性であるため日中は水中の見えにくい場所に隠れており、薄暗くなってくると活動を始め、獲物を探し出します。
ミシシッピニオイガメは雑食であるためこのとき捕食対象となるものは非常に幅が広く、魚類から昆虫、藻類や水草までも食べます。
さらに、「ニオイガメ」という名前から臭そうな印象を持ちがちですが、常に体が臭いカメということではありません。
しかしミシシッピニオイガメは危険時に体にある臭腺から分泌液を出すことができるため、危険だと感じさせるような状況にさらしてしまうと臭くなる可能性もあるでしょう。
寿命について
ミシシッピニオイガメはやはりカメの一種であるため地球上の生物の中では比較的長寿のほうに分けることができます。
野生で生きているミシシッピニオイガメにおいても平均の寿命は30年と言われており、飼育下における個体は半世紀以上生きるものもいるのです。
現代では医療技術の発展等により人間の寿命は延びてきて、日本は長寿国にもなっています。
しかし1世紀以上前においては今よりもはるかに短い寿命であったため、ほぼ医療機関に頼らず生きているこのカメがいかに長い命を持っているかということが伺えます。
しかし野生下における平均寿命と飼育下におけるそれとの差が大きいため、ある意味ミシシッピニオイガメも科学技術の恩恵を受けているということなのでしょう。
50年以上にまで生きられるようにするにはいろいろと気を遣ってあげなければなりません。
それは水質の問題や水温管理、そして餌など与え方といったこともあります。
ミシシッピニオイガメが飼育しやすい理由
ミシシッピニオイガメがペットとして親しまれている理由は、とても飼いやすいためです。ではどのような点で飼いやすいのでしょうか。
まずはその体の小ささです。基本的に甲長は10㎝ほどであることが多いため小さめの水槽で飼うことができます。
さらに日光浴をさせる必要がないということ、性格が温和で複数体同じ水槽に入れても問題がなく、魚を入れることもできることなどがあります。
また冬になると冬眠をするためその時期には世話が楽になります。
ミシシッピニオイガメの寿命は30年から50年!
断言するには幅が少し広い気もしますが、個体差や環境によっても大きく変化するため30年から50年の寿命というのが一般的と言えるでしょう。
やはりカメは長生きをするということが分かります。