リクガメの中で3番目に大きいとされている「ケヅメリクガメ」をご存知ですか?
小さく産まれて、とても大きく育ちます。
亀は万年生きると言われていますが、ケヅメリクガメはどのぐらいの寿命なのでしょうか。
調べてみました。
ケヅメリクガメとは?
「ケヅメリクガメ(Geochelone sulcata)」は爬虫綱カメ目リクガメ科リクガメ属の亀です。
お尻に蹴爪のような突起物が付いているので「ケヅメリクガメ」と名前が付きました。
英名である「African spurred tortoise」の「spurred」は”蹴爪のある”という意味があります。
学名である「sulcata」は”溝、筋がある”の意味があり、ケヅメリクガメが成長していくなかで甲板にできる、成長輪を指しています。
ケヅメリクガメの生態
ケヅメリクガメは甲長約40~50cm、体重は約35~45kgで、メスよりオスの方が少し大きめです。
甲長が約90cm、体重が60kgぐらいまで大きくなったケヅメリクガメもいます。
リクガメの中では3番目に大きい大きさです。
ケヅメリクガメは背中の甲羅の色が白い色をしていて滑らかな”モロッコタイプ”と、色黒でゴツゴツしてる”ガーナタイプ”の2種類に分かれます。
頭は小さめで、しっぽの先は小さな鱗で覆われています。
子どものときは背中の甲羅が盛り上がっていますが、大人になると平たくなります。
ケヅメリクガメはサハラ砂漠南辺のニジェール、チャド、マリ共和国やスーダン、エチオピアなどに生息しています。
ケヅメリクガメは冬眠ではなく、夏になると夏眠するのです。
ケヅメリクガメは朝方と夕暮れに活動します。
夜の寒さに耐えられるように、午前中は日光浴をして温かさを身体に貯めています。
昼と夜の間は巣穴でお休みしています。
巣穴は他の動物が掘った穴を使ったり、自分で掘ったりもします。
泥水浴びが大好きなので、水があるところが好きです。
気温の高い日には、自分の唾液を前足に塗って体温を下げたりもします。
ケヅメリクガメは多肉植物や果物などを食べる草食性です。
食べ物から水分を取ります。
レタスは水分が豊富なのでオススメです。
きゅうりやトマト、キャベツも食べますよ。
大型のケヅメリクガメは1回の食事できゅうりならば5本、キャベツなら1玉をぺロッと食べてしまいます。
豆類などのたんぱく質の多い食べ物は、甲羅がゆがんだり、デコボコができやすくなります。
ほうれん草もシュウ酸が多いのでよくありません。
ケヅメリクガメは飼える?
ケヅメリクガメはペットとして飼うことができ、日本にも輸入されています。
大型のペットショップなどで取り扱いがあるそうです。
小さな6cmぐらいの赤ちゃんで、2~3万円ほどの値段だそうです。
ですが、ケヅメリクガメは1年ごとに倍の大きさに大きく成長します。
ケヅメリクガメをペットとして飼うためには、ケヅメリクガメのための畳数枚分の広いスペースが必要です。
そして、きちんとした温度管理が重要になります。
ケヅメリクガメの性格は大人しめで、人間にもよく馴れてくれるので、手で餌をあげることもできるようになります。
現在、野生のケヅメリクガメは厳しく輸出制限されています。
ペットとして輸入されているケヅメリクガメは飼育下で繁殖した子たちですが、野生のケヅメリクガメは年々生息数が激減していて、絶滅危惧種となっています。
ケヅメリクガメの寿命
亀は万年生きると言われていますが、ケヅメリクガメの平均寿命は30年ほどです。
ですが、飼育下では50年生きたケヅメリクガメもいます。
上手に育てることができれば、100年生きることも可能だそうですよ。
ケヅメリクガメをペットとして迎え入れることのできる方は、たくさんの愛情を注いで、ケヅメリクガメの最長寿命を更新してみませんか?
(ライター 雲呑)