スッポンは、爬虫綱・カメ目・スッポン科・キョクトウスッポン属に分類されるカメの1種です。
ここではスッポンとその寿命について紹介します。
スッポンの生態
スッポンは、中国・日本・台湾・韓国・北朝鮮・ロシア南東部・東南アジアに分布しており、日本では本州以南に生息しています。
「キョクトウスッポン」、「シナスッポン」の名で呼ばれることもあります。
スッポンの最大甲長は、38.5センチ。ごくまれに60センチまで成長します。
ほかのカメとは異なり、甲羅の表面は角質化していないので軟らかくなっています。
英名の「Soft-shelled turtle(柔らかい甲羅を持つカメ)」もこのことに由来します。
スッポンは、この甲羅の軟らかさのせいもあって、ほかのカメよりも体重が軽い傾向にあります。
ところでスッポンといえば、噛みつきの力強さですよね?
スッポンは体にさわられると、自己防衛のために食いつこうとします。
しかもスッポンは、噛みつくと首を甲の内側に引っこめます。
「雷が鳴っても離さない」と言われるくらい力強いです。
ただ、スッポンに噛みつかれても、水に戻せば、たいていはそのまま泳いで逃げるようです。
ちなみに、スッポンは鼻と首が長いので、鼻先をシュノーケルのように水上へ出して呼吸できます。
そのことにより、水中で長時間活動ができるので、普段は水底で自らの体色に似た泥や砂に伏せたり、柔らかい甲羅を活かして岩の隙間に隠れたりしています。
上陸して歩行することは滅多にありません。
スッポンの寿命
スッポンの平均寿命は、およそ30年です。
最高寿命は、100年以上とされています。
また、食用にされている養殖のスッポンは、1歳~3歳くらいで食材になります。
天然のスッポンだと、だいたい5歳で食べられるようです。
ちなみにスッポンは、亀の仲間ですが、その亀のなかには、スッポンに比べて長く生きる種もいるようです。
ギネスブックに記録されているのは、ホウシャガメの「トゥイ・マリラ」で、その年齢は188歳です。
「生きている動物最高齢」として記録されていたガラパゴスゾウガメの「ハリエット」は、2006年に死んでしまいましたが、死亡した年齢は175歳でした。
ギネスブックに載っていないものでは、アルダブラゾウガメの「アドワイチャ」が推定年齢250歳です。
もしかしたらスッポンのなかにも、それくらい長く生きている個体がいるかもしれません。
スッポンのその他雑学
スッポンは、男性の精力増強剤として有名で、さまざまな栄養素を含んでいます。
アミノ酸のなかには、人間に必須であるにもかかわらず、体内で生成することができないものも含まれています。
また鉄・亜鉛・カルシウムなどミネラルも多くふくまれていて、そのなかでも特に亜鉛が、男性の精力増強剤として効果を発揮するようです。
ほかにもコラーゲン、ビタミンが豊富なので、実は美容効果も期待できます。
というわけで実は、女性にもオススメできる食材だったりします。
また、スッポンの生き血は、日本酒や焼酎で割って飲まれたりもします。
スッポンの生き血を飲むと、優れた血行促進効果が得られるようですが、ただし、スッポンの生き血には、菌や寄生虫がいる可能性が非常に高いです。
天然のスッポンの生き血は、飲まないほうがよいでしょう。
養殖もののスッポンでも、酒などで割ったものを飲んだほうがよいです。
とはいえ、養殖もののスッポンに菌や寄生虫がいないという保証はありません。
飲むときは必ず自己責任でお願いします。
スッポンの寿命のまとめ
以上、スッポンとその寿命についていかがでしたか?
スッポンのエキスが、精力増強剤だということは知っていましたが、美容効果もあるとは知りませんでした。
つまりスッポン料理が大好きなオッサンは、ギラギラと精力がみなぎって、しかも、お肌がぷるんぷるんしているという……
なんだか最後に嫌なものを想像してしまいましたが、それはさておき、スッポン料理に興味津々です。
一度食してみたいです。
(ライター ジュン)