亀は万年なんてのんきなことを言っていられないような、恐ろしいカメが存在していることは皆さんもご存知だと思います。
そう、あの噂のカミツキガメです!!
日本で脅威を奮っている彼らですが、もともとの生息地には彼らの天敵は存在するのでしょうか?
カミツキガメの特徴と生態
カミツキガメは爬虫類鋼カメ目カミツキガメ科カミツキガメ属に分類されるカメです。
種類によって分布は違いますが、アメリカ合衆国やエクアドル、グアテマラ、メキシコなど広い範囲に4種類が生息しています。
最大甲長は49.4㎝で甲羅の縁の一部は鋸状に尖っています。
泥や砂で水生植物が繁茂したような淡水域の水場に生息し、汽水域に生息することもあります。
完全水棲で水場が干上がったり、産卵意外で陸に上がることは稀で、基本的には夜行性。
北部個体群と呼ばれるカミツキガメだけは昼行性の傾向が強いと言われています。
食性は雑食で昆虫、節足動物、甲殻類、貝類、魚類、両生類、爬虫類、動物の死骸、植物の茎、葉、果実、などなんでも食べます。
繁殖形態は卵生で、5~6月にかけて6~100個の卵を1年に1回だけ産みます。
卵は55~125日で孵化し、発生時の温度で性別が決定します。
オスは生後4~5年で性成熟しますが、メスには地域によってばらつきがみられ、4~7年で性成熟する地域もあれば17~19年かかる地域もあります。
水から出されると甲羅を高く持ち上げ、口を大きく開けて威嚇の姿勢をとり、柔らかく柔軟な長い首を伸ばして素早く噛みついてきます。
日本のカミツキガメ
日本では基亜種が定着し、印旛沼付近では繁殖も確認されています。
大型で凶暴なため、在来種への影響が懸念されるほか、咬傷被害が報告されていて2005年には特定外来生物として駆除対象になりました。
現在、漁師さんが定期的な駆除をしていますが繁殖地は東京や静岡にも拡大しているのだとか・・・。
最近何かと話題のカミツキガメですが、ペットとして飼育されはじめたのは昭和の初期頃で、初めは展示用に、のちに1960年以降、ペット用として大量輸入されるようになり、のちに外に放されたものが繁殖していったと考えられています。
1989~1997年の間、アメリカ合衆国が輸出したカミツキガメは約100,000匹で、そのほとんどが日本に来たと考えられており、そう考えるとちょっと恐ろしい・・・・
現在は飼育は禁止されており、飼育していると外来種被害防止法に違反となります。
カミツキガメの天敵
日本にはカミツキガメの天敵、唯一が人間ということになりますが、もともとの生息地ではワニや大型のヘビ、肉食の大型鳥類や哺乳類などが天敵です。
やはり、凶暴といえども、所詮カメはカメ、ということでしょうか。
しかも、稚カメは殆ど無抵抗ですから、簡単に捕食されてしまうということのようです。
カミツキガメに万が一噛まれたら!
カミツキガメに万が一噛まれた場合の対象方法は、水の中に咬まれた手ごと入れてしまうことなのだそう。
水に入れるとカメが自然に離れていくのだとか。
また、カメを宙づりにして水をかける、という方法もあるのようですが、指を噛まれてそのまま大きなカミツキガメを宙づりにするのは危険!!
やはり、水の中作戦が一番妥当です!
カミツキガメの生態と天敵に関するまとめ
カミツキガメは爬虫類鋼カメ目カミツキガメ科カミツキガメ属に分類。
世界に4種類が生息し、日本には外来種として定着しつつある。
1989~1997年の間、アメリカ合衆国が輸出したカミツキガメは約100,000匹でそのほとんどが日本に輸入されている。
凶暴な性格で、人にも果敢にかみついてくるが毒をもっているわけではない。
天敵はワニや大型のヘビ、肉食の鳥類や哺乳類だが、日本には天敵がいない。
(ライター ナオ)