あなたが「熱帯魚」と言われて思い浮かべるのは、どんな魚ですか?

最も多くの人が思い浮かべる超メジャーな熱帯魚と言えば、「エンゼルフィッシュ」ではないでしょうか。

 

優雅に泳ぐ姿は、知名度の高さも納得の美しさです。

今回はそんなエンゼルフィッシュの生態や寿命などについてまとめていきたいと思います。

エンゼルフィッシュの生態・寿命

エンゼルフィッシュとは、単一種の固有名詞ではなく、エンゼルフィッシュ属に属する4種の魚の総称です。

生息地は、南アメリカのアマゾン川水系。

水の流れが少ない場所を好み、水草などの陰に留まっていることが多いそうです。

大きさは約12㎝~15㎝。

 

何となくとても小さい魚というイメージがありましたが、観賞魚としてはそこそこの大きさがありますね。

平たい体つきをしており、背びれ・腹びれ・尻びれが長く発達した縦長の体型が特徴です。

 

基本的に野生個体は銀白色に3本の縦縞というカラーリングですが、現在では観賞魚として品種改良されたものでは様々なカラーバリエーションが存在します。

名前の由来は、優雅に泳ぐ姿が天使のようだということから来ています。

和名は「天人石鯛」。

 

和名の由来は定かではありませんが、おそらく読んで字の如く、天人のような神秘的な雰囲気を持つ、石鯛のような模様をした魚…という意味ではないかと思います。

食性は見た目によらず肉食で、昆虫、甲殻類、小魚、イトミミズ、貝類などを捕食します。

 

同じ水槽の小魚や、自分で産んだ卵から生まれた稚魚を食べてしまうこともあるので、飼育する際には十分気を付けなければなりません。

平均的な寿命は約5年。

 

長いものでは8年近く生きた記録もあるそうです。

低水温で餌を控えめにして育てるのが長生きさせるコツなんだとか。

人間でも暖かい場所でぬくぬくと食べたいだけ食べて生きるよりは、ある程度厳しい環境でほどほどの食事をしていた方が、長生きしそうですもんね。

エンゼルフィッシュ飼育のポイント

エンゼルフィッシュは最もメジャーな観賞用熱帯魚と言っても過言ではありませんので、初心者が手始めに飼育してみる、というパターンも多いでしょう。

基本的には丈夫で初心者でも飼いやすい魚ではあるのですが、いくつか気を付けなければならない点もあります。

ここからは、エンゼルフィッシュを飼育する際に注意しておきたいポイントを紹介していきます。

購入する個体について

比較的丈夫なエンゼルフィッシュですが、やはり海外からの長時間輸送時にはストレスが溜まって弱ってしまっています。

輸送されてすぐの個体を購入すると、短期間で再び環境が変わったエンゼルフィッシュは更にダメージを受けることになりますよね。

購入時には店員さんにきちんと確認して、入荷されてから10日以上経っている個体を選びましょう。

混泳に注意

とても優雅に泳ぐ姿から「天使」に例えられたエンゼルフィッシュですが、じつはけっこう攻撃的で、決して穏やかな性格とは言えません。

混泳している他の魚を攻撃して傷つけてしまうことが多くあります。

肉食なので自分より小さな小魚は食べてしまいますし、混泳は基本的にエンゼルフィッシュ同士のみが望ましいでしょう。

ただし水槽のレイアウトや魚同士の相性によっては混泳が可能な場合もありますので、ある程度経験を積んだ後で混泳に挑戦してみるのは良いかもしれませんね。

水槽は余裕を持った大きさで

エンゼルフィッシュは、環境にもよりますが想像よりも大きくなることが多いです。

小さい魚だと勘違いしている人もいることでしょう。

(私も、金魚とかそのくらいの小魚だと思っていました…)

 

大きくなるたびに水槽を買い替えるわけにもいかないので、初めから成長した大きさを想定して、大きめの水槽を用意しておくのが得策です。

エンゼルフィッシュについてのまとめ

エンゼルフィッシュは、一度飼育環境に馴染みさえすれば、とても丈夫で育てやすい魚です。

他の魚との混泳の場合は馴染むまでが少々大変なのですが…。

鑑賞用熱帯魚に興味がある人は、ぜひエンゼルフィッシュから入門してみてはいかがでしょうか。

(ライター もんぷち)