生態系を大きく乱したと問題になっているブラックバス。

そんなちょっと問題児の魚、ブラックバスとは一体どれくらいの寿命なのでしょう?

ブラックバスの特徴と生態

ブラックバスはスズキ目サンフィッシュ科の淡水魚です。

日本にいるブラックバスと言われる種類は8種類、うちオオクチバス、コクチバス、フロリダバスの3種類が特定外来生物に指定されています。

オオクチバスは全長が30~50㎝に達します。体型は側編した紡錘形で、成長すると頭部後方から背中のヒレの前方で背面が山なりに盛り上がります。

上顎よりも下顎が前方に突き出ているのが特徴です。

 

本来はミシシッピ水系を中心とした北アメリカ南東部の固有種でしたが、釣りや食用の対象魚として世界各地に移入され、拡大していきました。

食性は肉食性で、水成昆虫や魚類、甲殻類などを捕食します

 

自分の体調の半分くらいの大きさの魚までは捕食し、カエルやネズミ、小型の鳥類まで丸呑みにしてしまいます。

春から秋までは岸近くで活発に活動しますが、冬は深い物陰に隠れて群れを成して越冬します。

繁殖の水温は15℃で、日本では5~7月がこの時期に当たります。

 

産卵は満月か新月の日に行われるのが一般的で、オスは砂地に直径50㎝ほどの浅いすり鉢状の巣を作り、メスを呼び込んで産卵させます、

複数のメスを呼び込んで産卵するので、その数は1万個を超えることもあるそうです。

卵は10日ほどで孵化し、産卵後もオスは巣で卵を保護します。

 

稚魚は2~3㎝程度になるまで巣で暮らし、その頃になるとオスは稚魚を食べるという行動で自立を促します。

ここで約半数の稚魚が淘汰されるのだそうです。

日本ではハス、ウグイ、ニゴイ、ライギョ、ナマズ、ドンコなどが捕食します。

ブラックバスと日本人のかかわり

オオクチバスは人為的に移入された外来巣で、21世紀現在国内すべての都道府県で生息が確認されています。

日本に持ち込まれたのは1925年、芦ノ湖に放流されたのが初めと言われています。

 

その後、アメリカン軍人たちがゲームフィッシング用に多くの個体を持ち込み、分布が更に進んだと言われています。

1970年代以降、日本での分布が急速に拡大し、琵琶湖産のアユの稚苗やゲンゴロウブナなどをエサにして更に生息域を広げたと言われています。

在来魚を減少させる魚として日本の侵略的外来種ワースト100に選定されています。

 

また、日本だけでなく、国際自然保護連合によって世界の侵略的外来種にも選ばれており、世界的に問題視されている魚です。

そんな経緯もあり、日本でも食用として食べられるようになりました。

 

ムニエルやフライ、ポワレ等に調理されますが、体表面の粘膜や浮袋の付け根にある脂が生臭い為、適切な処理をしないと美味しく食べられないという難点があります。

また、小骨も多く、注して食べなければなりません。

生食では顎口虫症による健康被害が報告されていて、冷凍するかもしくは加熱調理して食べる必要があります。

ブラックバスの寿命

オオクチバスは成熟するまでに2~5年程かかり、寿命は8~10年程度と言われています。

最高寿命では16年という記録もあるそうです。

コクチバスになるともう少し短めで8年程です。

ブラックバスの生態と寿命に関するまとめ

ブラックバスはスズキ目サンフィッシュ科の淡水魚。

日本には8種類が生息、うちオオクチバス、コクチバス、フロリダバスの3種は特定外来生物に指定されている。

 

オオクチバスは全長が30~50㎝に達し、体型は側編した紡錘形。

オオクチバスは成熟までに2~5年程かかり、寿命は8~10年程度。最高寿命は16年。コクチバスは8年程度と言われている。

オオクチバスは21世紀現在国内すべての都道府県で生息が確認されている。

(ライター ナオ)