夏と言えば、クワガタやカブトムシの季節ですが、みなさんはギラファノコギリクワガタという名前のクワガタを知っていますか?
ギラファノコギリクワガタの特徴
ギラファノコギリクワガタは昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科ノコギリクワガタ属の1種で9亜種に分類されています。
ギラファノコギリクワガタの「ギラファ」とはキリンのことで、大あごがキリンのように長いことから名づけられました。
体長はオスが35~121㎜、メスが31~56㎜程で、稀に120㎜を超す個体も記録され、世界最長のクワガタムシと言われています。
オスの大あごは基部が太く盛り上がっていて、波打つように曲がります。
先端は二股に分かれていますが、種類によって少しずつ違いがあるようです。
大きな大あごはカブトムシや他のクワガタの角や大あごを切断するほどの力があり、大きさだけでなく、強さもかなりのもの。
体色は全身黒色で、亜種によっては光沢が強いもの、弱いもの、上翅が褐色のものまでいます。
分布はネパールやブータン、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナムなど。
ギラファノコギリクワガタの生態
熱帯雨林に生息しているので、1年中その姿を見ることが出来ます。
食性は成虫が広葉樹の樹液、幼虫は棲息している朽ち木などです、
他のクワガタムシと同様、オスはエサ場やメスをめぐってオス同士や他の昆虫と戦いをします。
繁殖は1年中で、腐植の進んだ広葉樹の朽ち木に産卵し、孵化から7~14か月で蛹になります。
オスよりもメスの方が幼虫の期間は短く、蛹になった後は1か月ほどで羽化します。羽化後、3から4か月ほどで性成熟し繁殖が可能になります。
ペットとしてのギラファノコギリクワガタ
日本でも昆虫好きの間では輸入されたギラファノコギリクワガタをペットとして飼育している人もいるようです。
とにかく、魅力はその大きさで、日本のノコギリクワガタと同様に飼育が出来ることも大きなポイントになっています。
市販のプラスチックケース、マット、止まり木など、必要な道具はそれほど多くありません
複数の個体を飼育する場合はそれなりの大きさが必要になります。
適温は18~20℃くらいですが、繁殖が目的の場合は温度をやや高めの25~27℃にする必要があります。
湿度も高めの方がより、生息環境に近い状態になります。
メスは産卵時に土に潜ってしますので、土も多めに入れておくと良いでしょう。
繁殖の時には小さ目のオスと大き目のオスを交配させるのがより安全で、成功率が高いようです。
オスは攻撃的で、交配中にメスを攻撃してしまうこともあるそうですから・・・。
エサは専用のゼリーを与えます。
しばらく食べずにいる場合はゼリーを取り換えてあげましょう。
コバエ対策も必要です。
ギラファノコギリクワガタの寿命
幼虫の期間はとても長いギラファノコギリクワガタですが、羽化して成虫になってからの寿命は5~15か月ほどと言われています。
日本のように越冬の必要のない環境でも、せいぜい1年程しか生きられないということです。
ギラファノコギリクワガタの亜種の名前
ギラファノコギリクワガタは9亜種に分類されていて、生息域によってそれぞれ名前がついています。
亜種の名前の中には「亜種ケイスケ」や「亜種ダイスケ」などもおり、それらは名付け親である研修者の息子の名前が付けられているのだそう。
ギラファノコギリクワガタの生態と寿命に関するまとめ
ギラファノコギリクワガタは昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科ノコギリクワガタ属の1種
体長はオスが35~121㎜、メスが31~56㎜程で、稀に120㎜を超す個体もいる世界最長のクワガタ。
幼虫期間は長いが、成虫になってからの寿命は1年程度。
(ライター ナオ)