日本の固有種である「ニホンイシガメ」。

あまり名前を聞いたことがないという人には、「ゼニガメ」という別称の方がなじみ深いかもしれませんね。

今回はそんなニホンイシガメの生態や寿命、飼育などについてまとめていきたいと思います。

ニホンイシガメの生態・寿命

前述したとおり、ニホンイシガメは日本の固有種であり、北海道などの寒い地域を除いた各地に分布。

川、湖、池、沼、湿原、田んぼなどに生息しており、その中でもやや流水のある水質の良い場所を好む傾向があります。

大きさは最大で甲長22㎝。

 

オスはメスよりも小さく、最大でも15㎝ほどにしかなりません。

子供の頃の姿が銭のように見えることから、「ゼニガメ」という別名で呼ばれることも。

 

(最近では、「ゼニガメ」と称して売られているものは「クサガメ」であることが多いようですが…)

寒い地域には棲んでいませんが以外にも寒さには強く、3~5度の水温で活動が確認された例もあります。

しかし大抵は冬になると水中の穴、石の下、落ち葉の下などで冬眠をします。

「ゼニガメ」の飼い方

もしも冬場に冬眠しているらしきニホンイシガメを見つけたら、捕まえたりせずにそっとしておいてあげましょうね。

ニホンイシガメは雑食で、基本的には何でも食べます。

 

魚類、カエル、オタマジャクシ、昆虫、エビやカニなどの甲殻類、ミミズ、タニシなどの巻貝、動物の死骸、果物、野菜、花、藻類などなど。

時には出産中の同じニホンイシガメの卵を食べてしまうこともあるそうです…。

 

気持ちがいいくらい、いろんなものを食べますね。

飼育したとしても、餌で困ることはなさそうです。

寿命は約20年。

 

長いと30年以上生きることもあるようなので、もしもペットとして飼育するならば、最後まできちんと面倒を見られるかどうかをよく考えましょう。

下手をすると、自分の方が先に天に召されてしまう可能性も…。

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ニホンイシガメの飼育について

ここからは、ニホンイシガメを飼育するにあたって知っておいた方が良い、ポイントや注意点などをまとめていきます。

水質

ニホンイシガメは川の上流など水質の良い場所を好みます。

飼育下においても、水質が悪化するとすぐに皮膚病にかかってしまいますので、気を付けましょう。

 

こまめな水替えや掃除が必要です。

水槽で飼育する場合は、なるべく水の量を少なくする方がいいでしょう。

日光浴

よく日の当たる屋外飼育の場合は問題ありませんが、あまり日の当たらない室内で飼育する場合は、意識して日光浴をさせてあげる必要があります。

もしそんな時間がとれない、という人は、バスキングライトや紫外線ライトを用意してあげましょう。

餌のやり方

水棲のカメに餌をやる場合、水の中に落として食べさせる、というイメージが強いですよね。

しかし、ニホンイシガメの場合は陸地での餌やりがおすすめ。

水の中に餌の食べかすが残ってしまうと、すぐに水質が悪化してしまうためです。

散歩

カメの散歩?と疑問に思われるかもしれませんが、狭い場所で飼育されているニホンイシガメには散歩などの運動が必要です。

ただし、犬のように公道に出てたくさん歩かせる…というわけではありません。

 

庭で歩かせたり、大き目のたらいの中で泳がせたりする程度で大丈夫です。

ニホンイシガメは思ったよりも動きが素早いので、逃げられないようにしっかりと見張っておきましょう。

「ニホンイシガメ」の飼育について

ニホンイシガメについてのまとめ

ニホンイシガメは現在、乱獲や生息地の減少、外来種であるミシシッピアカミミガメとの競争などで、数が激減しています。

かつては多くの場所で普通に見られていた彼らですが、現在では限られた場所でしか見ることができなくなっています。

再びニホンイシガメが身近で見られる日は来るのでしょうか。

(ライター もんぷち)

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