みなさんは「東北楽天ゴールデンイーグルス」のモチーフである「ゴールデンイーグル」がどんな鳥なのかを知っていますか?
ゴールデンイーグルの和名は「イヌワシ」。
国内にも生息している猛禽類の一種です。
今回はそんなイヌワシの生態や寿命などについて、詳しくまとめて行きたいと思います。
イヌワシの生態・寿命
イヌワシはアフリカ大陸北部、北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸などに生息しているタカ科の鳥です。
日本では周年生息していますが、地域によっては南下して越冬することも。
全長は75~95㎝と大型。
普通にしているだけでもかなり大きいのに、翼を広げた時の大きさは何と160㎝から大きいものでは2m以上に及びます。
目の前で対峙したら、素手では到底勝てない気がしますね…。
英名である「ゴールデンイーグル」という名の通り、後ろ頭の羽が光沢のある黄色をしているのが特徴。
かなり綺麗でカッコいい鳥なのですが、じつは和名である「イヌワシ」の「イヌ」とは「劣っている・下級」という意味からきているんだとか…。
あんなに大きくてカッコいい鳥が、なぜ下級なのか?と疑問に思ってしまいますよね。
それは鳥として劣っているというのではなく、他の種に比べて矢羽としての利用価値が低かったことが由来なんだそうです。
まあ由来はちょっと酷いですが、「イヌワシ」という響きはカッコいいので良しとします。
野生での平均的な寿命は10年~30年。
飼育下では40年以上生きている個体もいます。
食性は肉食で、動物の死骸、ヘビなどの爬虫類、ウサギやネズミなどの哺乳類、鳥類などを捕食します。
大きいものになると、羊やシカの幼獣を襲うことも。
獲物をみつけると上空から翼をすぼめて急降下、電光石火の早業で獲物を捕らえます。
主に開けた森林や草原などに生息していますが、近年では繁殖成功率が低下してしまっているイヌワシ。
その原因の一つは、狩りに適する草原が減少してしまったことが挙げられます。
前述したように、イヌワシは上空から獲物を見つけて襲うため、狩りに適した草原がないと餌を確保することが難しくなりますよね。
しかし、近年ではかつて伐採などで手入れをされていた草原が、林業などの衰退で放置され森林に変わってしまっている場所が多く、イヌワシにとって狩りをしやすい場所が減少してしまっているのです。
イヌワシは人を襲う!?
子羊くらいなら襲って攫って行ってしまうイヌワシ。
もしかしたら、人間を襲うこともあるのでしょうか?
結論としては、イヌワシが人を襲う可能性は限りなくゼロに近いんだそうです。
そもそも、いくら大きいとはいえ人間ほどの重さのものをぶら下げては飛ぶことができません。
特に国内の個体は外国産のものに比べて体が小さい傾向にあるので、襲われるということはまずないでしょう。
捕食目的以外で襲い掛かることは、イヌワシにとっても意味のないことですし。
しかし…世界には「イヌワシが子供を連れ去る」と言われている地域もあり、巣の中で子供が見つかったという逸話もあるのです。
(真偽は不明ですが。)
日本国内でもいわゆる「神隠し」と言われるような子供の失踪事件において、警察犬で捜査したら「まるで空中に連れ去られたかのように、突然痕跡が消えた」という逸話があります。
もしかしたら、イヌワシのような大型の猛禽類に連れ去られてしまっている可能性も、完全には否定できないのです…。
イヌワシについてのまとめ
イヌワシは生息数が減少してきている上に、なかなか見つけにくい鳥です。
自然下では、はるか上空を飛んでいるところを見られることはあっても、間近でとなるとそう簡単にはいきません。
イヌワシを見てみたい!という人は、動物園などに出向くのが手っ取り早いかもしれませんね。
冒頭で紹介した「東北楽天ゴールデンイーグルス」の試合では、試合前にイヌワシを飛ばすパフォーマンスが行われることもあるそうですよ。
気になる人は、ぜひ見に行ってみてください。
(ライター もんぷち)