日本の何処でも見ることのできる「カラス」

ゴミを荒らしたり、頭を突付かれたり・・・カラスによる被害が年々増えているようです。

 

そんなカラスは鳥のなかで一番知能が高いと言われています。

カラスの知能はどれほどのものなのか調べてみました。

カラスの生態

日本で「カラス」と呼ばれ、私達が日頃見ているカラスはハシブトガラスとハシボソガラスです。

その他に渡り鳥ならぬワタリガラスと、越冬のため日本に飛来するミヤマガラスとコクマルガラスがいます。

群れで行動するカラスは全身が黒い色をしています。

林や竹林、神社やお寺などを寝床にしています。

 

都心部では公園を寝床にしていることもあります。

木の上に小枝を使って巣を作るのが一般的ですが、近年は電柱や看板などにプラスチックや針金など様々なものを使って巣を作ったりしています。

ハシボソガラス

ユーラシア大陸に分布しているハシボソガラスの全長は約50cmで、口ばしが細く顔がシャープに見えるのが特徴です。

鳴き声は「ガァガァ」です。

 

とても器用なハシボソガラスは、石をめくって昆虫を見つけたりします。

性格はまじめでよく働き、辛抱強いのですがちょっと地味です。

 

街の中でも地道に歩いて黙々と餌を探します。

果物や植物の種など、植物性の餌を好んで食べます。

ハシブトガラス

東南アジアや東アジアに分布しているハシブトガラスの全長は約57cmで、口ばしが太くおでこが盛り上がっているのが特徴です。

鳴き声は「カァカァ」です。

 

視力がとてもいいので、電線の上から餌が落ちていないか探したり、面白そうなものがあると何処からともなく飛んできます。

ハシブトガラスはオウムのように人の言葉を教えると、しゃべれるようになるのだそうです。

昆虫や鳥のヒナなど、動物性の餌を好んで食べます。

カラスの食性

カラスは雑食性です。

昆虫や爬虫類、小さな動物、ザリガニや種子、動物の糞や死骸などを食べます。

 

ゲットした餌を隠しておいて後で食べたりもします。

近年では農作物を食べ散らかしたり、人間が出すゴミ、特に生ゴミを食い荒らしています。

これには訳があり、カラスからすると人間が出す生ゴミは栄養価の高い餌なのです。

カラスの知能

カラスは鳥のなかでもっとも知能が高いと言われています。

カラスは仲間同士、協力的で鳴き声で意思の疎通も出来ます。

カラスは仲間が死んだ場所に集まります。

 

それは、仲間の死んだ場所が危険か危険ではないか見極めるためです。

カラスは4色の色を識別でき、紫外線なども見分けることが出来ます。

 

ですので、動物や植物を区別したり、人間の顔覚えることもできます。

カラスの死体を持っていたり、カラスをいじめたりすると敵とみなされ、顔を覚えられてしまいますよ。

カラスは縄張り意識が強く、実は意外とビビリなんです。

 

巣に近づかれたり攻撃されそうになると、始めは鳴き声で威嚇するのですが、それが効かない場合は人間の頭に近づいたり、髪の毛を引っ張ったりします。

これはカラスが人間に攻撃しているのではなく、あくまでもカラスの威嚇です。

 

カラスは滑り台を滑ったり、雪で滑って遊んだりもするおちゃめな部分もあります。

筒の中にある餌を棒で取り出したり、胡桃を落として割ったり、水道の蛇口をひねって水を飲んだりする事が出来ます。

カラスはとても頭がいいのです。

カラスと人の関係

都市部では年々、カラスが増え続けています。

なぜかと言うと、カラスにとって生ゴミはとても美味しい餌で、たくさん食する事ができ、寝床となる公園がある都市部はカラスにとって最高の生活環境だからです。

ですが、カラスは人間から嫌われています。

 

ゴミを荒らしたり、農作物を食べ荒らしたり、攻撃したりすることが原因です。

だからといってカラスを駆除しすぎると絶滅危機などになりかねません。

 

知能が高いカラスをうまく利用する方法はないのでしょうか?

カラスと人間がうまく共存していくことがこれからの課題となりそうです。

(ライター 雲呑)