飛べない鳥の代表、ニワトリ。でも・・・実は飛ぶことが出来るニワトリもいるってご存知でしたか?

ニワトリの生態

ニワトリは世界中で家畜として飼育されている鳥です。

メスよりもオスの方が大きく、頭部とあごの部分には皮膚が発達した装飾器官があります。

目の後ろには耳があります。

オスには横向きや後ろ向きに角質が変化した「けづめ」と言われるものが生えていて、メスにはこれがありません。

まばたきは人とは違って下から上に、眼球運動が出来ないので常に前後左右に首を振っています。

家畜用に改良されたニワトリはオスがいなくても、ある一定の年齢になると無精卵の卵を毎日産みます。

ニワトリと人間とのかかわり

ニワトリは人間にとって欠かせない存在。

肉も卵も羽もすべて利用することが出来ます。

もともとは東南アジアから中国南部にかけて野鶏が家畜化されたのが始まりと言われていて、当時は食用というよりはむしろ声を聴くための観賞用の鳥として、また闘鶏を楽しむためのものとして飼われていたようですが、のちに食用として飼われることがメインとなっていったようです。

 

放し飼いやゲージ飼いなど、用途に合わせた飼い方をし、一般的に食用の卵を捕るための飼育を養鶏と言っています。

エサは、放し飼いにしておくとミミズや昆虫などを土の中からついばんだり、草や草の実を食べたりしていますが、養鶏では、小麦やトウモロコシの粉等、配合された飼料が売られており、それを与えるのが一般的です。

現在の鶏の先祖のセキショクヤケイ

現在の鶏の先祖とも言われているのが野生のセキショクヤケイです。

中国南部からフィリピン、マレーシア、タイなどの東南アジアに生息しています。

 

体長は41~80㎝、体重は0.5~1.5kgほど。

キジ目キジ科に分類され、ハイイロヤケイやセイロンヤケイ、アオエリヤケイなども同じ種類に分類されます。

 

オスとメスで大きく形態が違う性的二形で、オスはアカザサ色、暗緑色でとても鮮やかあですが、メスは茶褐色で地味な色をしています。

繁殖期になると肉垂ととさかが充血して真っ赤になります。

 

交配は一年に一回で、枯れ草などを集めて巣を作ります。一度の出産で4~6個の卵を産み、18~20日で孵化しますが、その間メスが卵を温めたりします。

メスの色が地味なのは、子育て中に敵に見つからないためだとも言われています。

 

縄張り意識が強く、闘争心もあるセキショクヤケイ。

飛ぶことはあまり得意ではありませんが、それでも自分が眠るための木の上などには飛んでいきます。

 

雑食性で木の実や種子、昆虫などを捕食しています。

世界で最初に野鶏が飼われたのは5000年以上も前のことと言われており、日本には紀元前100~200年頃にセキショクヤケイに良くにた鳥が運ばれてきたという記録があります。

 

しかし、これがセキショクヤケイだったのか、それとも似ている系統の野鶏だったのかは定かではありません。

現在は様々な種類の中での交雑が起こり、純粋なセイショクヤケイの数は年々減っており、絶滅が心配されているそうです。

セキショクヤケイが見られる動物園

ニワトリの祖先と言われるセキショクヤケイは日本の動物園で見ることが出来ます。

北海道では円山動物園、本州に来ると多摩動物園や富士山ファミリーパック、多摩動物園など。

 

九州にも鹿児島の平川動物公園などで展示されています。

春先に行けば、繁殖のために変化したオスの羽根がとても綺麗に見えるそうですよ!!

ニワトリのまとめ

ニワトリは野鶏が家畜化され、世界中で飼われている鳥。

飼育されているニワトリは飛ぶことが出来ないが、祖先と言われるセキショクヤケイは飛ぶことが出来る。

セキショクヤケイは中国南部から東南アジアにかけて生息している。

(ライター ナオ)