アヒルと言うと、池や小さな川などにいる気がしますし、ガチョウは動物園や公園などにもいて、羽をバサバサと広げる騒がしい鳥のような気がしますが、どんな違いがあるのでしょうか。
アヒルの特徴
アヒルの外見の特徴は、首が短い事、体が小さい事です。
カモ目カモ科マガモ属のマガモを、家禽として飼いならした鳥類が「アヒル」です。
マガモの変種ともいわれ、飼育するうちに首が短くなり小型化したとされます。
アヒルの体の大きさは種類にもよりますが、だいたい50cmになる事が多いようです。
英語ではdomestic duckで、飼いならされたマガモの意味です。アヒルが飼育されるようになったのは、ヨーロッパや中国がはじめのようです。
今ではアヒルの肉や卵は食用とされ、卵専門のアヒルや食肉を主な目的として飼育される種類のアヒルもいます。
日本で最もよく見るアヒルはシロアヒルです。白い羽毛に黄色いクチバシ、ヒナは黄色です。
アヒルの水掻きや鼻の穴
アヒルは「家鴨」と表記される事があります。その通り、家で飼われている鴨です。
なぜアヒルと呼ぶようになったかははっきりしませんが、足の水掻きが広いから「アシヒロ」が「アヒル」になったとも言われます。
アヒルの水掻きは平べったく、血管が透けて見えます。
足の指は3本で爪もあります。
アヒルの鼻はクチバシにある穴ですが、これは貫通しています。
まさに鼻の穴ですが、鼻の穴に羽毛が入ってしまい、アヒルに鼻毛があると言われる事があります。
アヒルに鼻毛はなく、穴のみがあるようです。また、耳は目の横あたりにあります。
これも穴のみがあり、普段は白い羽毛に隠れて見えません。アヒルはあまり感覚器が発達していないようです。
アヒルのオスとメスの違い
アヒルのオスの尾のところはくるりとカールしています。
メスのアヒルはそれがなく、黄色い嘴がちょっと黒っぽいようです。
鳴き声ですが、アヒルのメスはガァガァ鳴きます。
オスのアヒルはそこまで盛大に鳴く事はなく、弱々しい感じの鳴き声を出します。
また、発情期を迎えたオスのアヒルの個体はチョロギのような螺旋状の交尾器が露出します。
ガチョウの特徴
ガチョウは比較的大型の水鳥です。
体長は80cm~100cmほどになります。
同じくカモ科の鳥です。首が長く、多くはクチバシのあたりにコブがある種もいるのが特徴のひとつです。
ガチョウは野生の雁を家禽としたものです。
体が大型化し殆ど飛びません・ガチョウもやはり食用です。
日本では、ダウンジャケットや羽毛布団などに利用される事が多いです。
英語ではdomestic gooseと呼ばれ、グースはガチョウの事で飼育されている雁、という意味合いです。
寒い地域でもぺたぺたと地面に脚をつけて歩きます。ガチョウは気性が荒いともいわれ、番犬のように飼育されてきた例もあるそうです。
ガチョウの産卵時期は2~6月にかけてです。
卵の数は一年で30個ほどです。成長が早く、孵化してひと月も経つと羽毛は白くなります。
ガチョウの口や鳴き声
ガチョウにはトゲトゲした歯があります。舌のようなものもあります。
歯といっても、正確に言うと歯ではないようで、歯舌、などと呼ばれています。
水草などを食むためのものと言われています。家禽といわれる鳥の眼や口周りを見た事がありますか?ふれあい動物コーナーなどでそういう機会もあろうかと思いますが、一度間近に見ると家禽の眼は凄いですよ。
ガチョウは夜間でも目が見えるようで、アヒルと比較すると眼や耳などの感覚器はガチョウの方が良いようですね。
鳥の感覚器官の重要な部位はクチバシですが、クチバシにもちゃんと骨や血管があります。
ガチョウのオスとメスも鳴き声が違います。ガチョウのメスはヴァー、というようなくぐもった声です。
オスはクワーっというような、詩吟を思わせる長い鳴き声を出すようです。
アヒルの卵とガチョウの卵
アヒルの卵はニワトリの卵より少し大きく10cmほどのようです。
殻は薄い緑色でダックグリーンなどと呼ばれる事もあります。
ガチョウの卵はそれより大きいようで、ひとつ200g~250gもあります。
アヒルの気性や生態について
アヒルは野外を好む鳥類です。もとは群れをつくる鳥類なので飼育するには工夫が必要です。
アヒルはメスの成熟とオスの成熟にかなり差があります。
メスは生後5ヶ月くらいで成熟しますが、オスのアヒルは6ヶ月~7ヶ月ほどかかります。
アヒルのオスの発情期は春先から秋と言われますが、アヒルのオスの成熟はメスより遅く、交尾に至るのは難しいようです。
繁殖は両方成熟していないとうまくいきません。
アヒルのオスは発情期を迎えると荒れる事があり、注意が必要です。
アヒルの産卵は春から秋にかけて行われます。
成熟したメスのアヒルであれば卵を毎日産む事もありますが、産卵ペースが安定しない事もあります。
アヒルの抱卵期間は長く、10ヶ月を超える事もあります。
しかしこれは昔の野生のアヒルの事で、現代のアヒルのメスは卵を産むと産みっぱなしの事が多いようです。
有精卵であれば28日~30日で孵化します。
アヒルは確かに長く飼育されてきた鳥類ですが、ペット用として飼いならしてきたわけではありませんので、習性はほぼ野生のようなところがあります。
アヒルとガチョウの違い
- アヒルは首が短く、ガチョウは首が長いです。
- ガチョウは大型ですが、ガチョウは小型です。
- アヒルのメスは抱卵をしない事が多く、ガチョウは抱卵時期も短く大抵卵を守ります。
- アヒルとガチョウは鳴き声がだいぶ違います。
- ガチョウは歯のようなものがありますが、アヒルにはありません。
- アヒルはあまり感覚器官が発達していないようですが、ガチョウはそうでもないようです。
(ライター:おもち)