頭の良い鳥の代表、カラス。

そんなカラスを飼ってみたいと思ったことはありませんか?

実は16年間もカラスを飼っていた人がいるんです!

カラスの生態

カラスはカラス科に分類される鳥、世界中に色々な種類が生息しています。

カラス科には私たちの良く知る黒いカラスの他にも、カケス類やサンジャク類、オナガ類、カササギ類等が含まれます。

また、カラス=黒というイメージが強いですが、黒一色ではないカラスもいます。

ユーラシア大陸に広く分布しているのはハシボソガラスで、東、南アジアにはハシブトガラスが分布しています。

 

日本にはこの2種類のカラスが生息しているのですが、一般的にはこの2種類を分けて考えることはないようです。

他にも渡り鳥として北海道にワタリガラス、九州にはミヤマカラスやコクマルガラスが冬鳥として飛来します。

 

知能が高く、社会性を持っていて、互いに協力したり、鳴き声による意思の疎通を行います。

滑り台を滑って降りたり、雪山を滑ったりといった遊戯行動をすることも知られており、人間の次に知能が高いとも言われています。

 

4色型の色覚を持っていて、色を識別することが出来ます。

RGBに加え、紫外線も識別することができ、その視力はとても優れていると言えます。

 

人間の個体識別や哺乳類の種類もしっかりと見分けているといわれ、特定の個人に懐いたり、攻撃したりといったこともしてしまいます。

食性は雑食で、都会のカラスは生ごみなどを漁ります。

 

他には昆虫、小動物、果実、種子など実に様々なものを食べますが、ハシブトガラスはどちらかというと動物性、ハシボソガラスは植物性が中心です。

一夫一婦制で春から夏にかけてが繁殖期。互いに協力して子育てをし、一度の出産で2~5個の卵を産みます。

 

抱卵期間は20日で、巣立つまでの期間は30~40日と言われています。

営巣期間中、カラスたちは縄張り意識が高まり、人間に対しても異常に攻撃的になります。

 

巣の近くを通っただけで、声を荒げて威嚇したり、それでも遠ざからない場合は頭上近くを跳んだり、髪の毛を引っ張ったりもします。

小さい子供などはこの期間、注意が必要です。

 

巣立ちの後も2~3か月は家族で群れていることが確認されています。

天敵はオオタカやキツネ、猛禽類などですが、彼らの獲物を横取りする一面もあり、あながちやられてばかりというわけでもないようです。

カラスと人間とのかかわり

カラスは害鳥として扱われることが多い鳥です。

実際、都会でゴミを荒らすカラスの被害は後を絶ちません。

 

しかし一方、帯広畜産大学で進められている研究では、カラスの肉はクジラ肉と似ていて、非常に美味しいという結果もでているのだそう。

カラスの胸肉にはクジラ肉に含まれるミオグロビンという色素が豊富に含まれていて、赤みが強いのが特徴。

 

害鳥駆除の観点や将来の食料難を見据えて進められている研究のようですが、近い将来カラスの肉がスーパーに並ぶかも!!??

カラスをペットとして飼ってみたいという人もいます。

とても知能の高いカラスは人間に懐く習性もあるようで、一度懐くとネコや犬などとは比べ物にならないほど人と密にコミュニケーションが取ることが出来るのだとか・・・・

カラスの飼育

カラスは野鳥ですから、基本的には飼育はしてはいけないことになっています。

ただし、傷ついたカラスを保護するという目的で一時的に飼育することは認められています。

 

保護がきっかけで16年もの間、カラスを飼っていた人がいます。

その方によると、とにかくカラスは人の情緒を的確に読み取り、従順で人懐っこく、可愛いのだそう。

 

大変なのは糞尿の処理。鳥はあたりかまわず、年がら年中、糞をしますので、辺り一面が糞だらけになってしまうそうです。

いくら賢いといっても、その点だけは自然の原理・・・・しつけ用がないのだとか。

 

ですから、家の中で飼育することはほぼ不可能。屋外でゲージなどを使っての飼育になります。

餌に関してはなんでも食べるので特に心配することは無いようですが・・・。

 

ちなみにカラスの寿命は10年とも30年とも言われています。

飼育したカラスが10年生きた例はあるそうです。

カラスについてのまとめ

日本にいるカラスはハシブトガラスとハシボソガラスの2種類。北海道と九州には冬鳥として別種のカラスが飛来している。

カラスの知能は非常に高く、ペットとして飼っても人に懐きとても情緒豊か。

糞をいたるところでするので、屋内での飼育は大変。

(ライター ナオ)