みなさんは「ミシシッピアカミミガメ」というカメを知っていますか?
どこか外国産の珍しいカメかな?と思われるかもしれませんが、じつはみなさんもよく知る身近なあのカメなんです。
今回はそんなミシシッピアカガメの正体や、飼育方法などについてまとめてみました。
ミシシッピアカミミガメってどんなカメ?
ミシシッピアカミミガメの正体は、じつは「ミドリガメ」。
ホームセンターやペットショップ、縁日などでもおなじみのカメですね。
ミドリガメはなんとなく日本に昔からいるカメというイメージがありましたが、外来種なんです。
大きさは成長すると20cm以上にもなり、「ミドリガメ」という名前の通り、緑色の体をしていて黄色く細い筋模様が特徴。
流れの緩やかな河川、湖などに生息しており、雑食で葉や花、果実、水草、カエル、昆虫、ミミズ、貝など様々なものを餌としています。
幼体の頃は動物食の傾向が強く、成長するにしたがって植物食の傾向が強くなるそうです。
ミシシッピアカミミガメの飼育
今までミシシッピアカミミガメはホームセンターやペットショップ、縁日などで売られており、わずか500円程度で簡単に入手することができました。
ペットの中でもかなりポピュラーな種類です。
しかし現在、ミシシッピアカミミガメを「特定外来生物」へと指定し、輸入・販売・飼育を規制するプロジェクトが進行中なのです。
そうなると当然、飼育に関しても今までと同じようにとはいきません。
2020年を目処に規制が行われる予定なので、規制が始まってしまうとミシシッピアカミミガメの扱い方は大きく変わります。
まず、新たに飼育することができなくなります。
販売が禁止されるので購入することもできませんし、野生の個体を捕まえることも違反となるのです。
そして、現在飼育しているミシシッピアカミミガメについても、飼育許可の届け出が必要。
もし人に譲る場合は相手も飼育許可を取る必要がありますし、飼えなくなったからといって放流したりすれば処罰の対象となります。
そういうわけで、ミシシッピアカミミガメを飼育したいと思っている人は、規制が始まる前に入手しておかなければなりません。
また、入手後は今までのように「お手軽なペット」という認識は捨てましょう。
手に入れるには?
上で述べたように、ミシシッピアカミミガメを新たに飼育したいならば、残された時間は限られています。
規制が始まれば手に入れることはかなり難しくなります。
現在であれば、まだペットショップ等で入手は可能ですし、野生の個体を捕まえることも。
野生の個体を捕まえる場合は、河川や湖、池などにに篭状の網でできた罠を餌と一緒に沈めて捕えることができます。
必要なもの
飼育に必要なものは水槽と陸場。
ミシシッピアカミミガメは小さなプラケースなどでも飼育ができると思っている人は多いですが、じつは以外にもよく動くカメなので大き目の水槽が必要です。
丈夫なので狭いプラケース等でもそんなに弱ったりすることはありませんが、やはりミシシッピアカミミガメのことを考えると大きな水槽を用意しましょう。
大きさの目安としては90cm以上。
かなりの大きさですよね?
幼体のミシシッピアカミミガメは5cmほどですが、成長は早く成体になると30cm近くにもなるのです。
体長に合わせて水槽を買い替えるコストを考えると、初めから大きな水槽にしておくのがベスト。
トロ舟や衣装ケースなどでも代用ができますよ。
そしてミシシッピアカミミガメは日光浴が必要なので、陸場も作ってあげましょう。
大きな石やレンガを積んだり、市販の浮島を利用してください。
もしも日当たりの悪い室内などで飼育する場合は、バスキングライトを用意して日光浴が出来るようにしてあげましょう。
餌は?
最も簡単なのは市販のカメ用の餌です。
その他にもたまにミミズや昆虫といった動物性のもの、小松菜やリンゴなど植物性のものバランスよく与えてあげましょう。
寿命は?
「カメは万年」という言葉があるように、カメはとても長生きする動物です。
ミシシッピアカミミガメの寿命も20年~30年。
かなり長い付き合いになることを覚悟しておかなければなりません。
ミシシッピアカミミガメについてのまとめ
「簡単に飼育できる」というイメージが付き過ぎて、縁日などで手に入れたものの面倒を見切れずに放流してしまう人が後を絶ちません。
そのせいで、ミシシッピアカミミガメは特定外来生物に指定されるまでになり、ミシシッピアカミミガメ自身にとっても生態系にとっても、いい環境とは言えなくなってしまいました。
これからは新しく飼育することは難しくなるわけですが、既に飼育をしている人や、規制が始まるまでに飼育を始めたいという人は、最後まで責任を持って飼育しましょう。
(ライター もんぷち)