私たちの食生活に深い関わりのある「カレイ」。
日本人なら一度は必ず食べたことがあるはずです。
ヒラメと比べて「大衆魚」というイメージが強いですが、実際のところは生態や歴史など知らない事だらけですよね。
そこで今回はそんな「カレイ」について詳しくまとめてみました。

カレイってどんな魚?

カレイは北極海、太平洋、大西洋、インド洋に広く分布しており、浅い水域から水深1000m以上の深海まで、様々な場所に生息しています。
中には汽水(河口など、海水と淡水が混ざった水域)に生息しているものも。

 

世界には100種類ほどのカレイが存在し、日本近海でも数十種類が確認されています。
大きさは種類によって20~30cm程度のものから、オヒョウという3mを超えるものまで様々。
3mもあったら、さぞ食べ応えがありそうだ…。

 

平べったい体に片側に寄った目が特徴的。
「左ヒラメの右カレイ」という言葉があるように、正面から見て右に目があるのがカレイです。

 

しかしこれは100%というわけではなく、ごく稀に反対側に目が寄っている個体もいるんだとか。
寿命が長いのも特徴で、先述したオヒョウでは40年も生きた記録があります。

 

食用魚としての歴史はとても古く、縄文時代の貝塚(ゴミ捨て場)からも骨が出土しています。
本当に大昔から大衆魚として食べられてきたんですね。

 

カレイという呼ばれ方をされ始めたのは平安時代からと考えられており、「カラエイ(カラ=枯れた色、エイ=エイに似ていることから)」が変化して「カレイ」になったのではというのが有力な説です。

 

また、目が片方に寄っていて体の色も左右(裏表)で違うことから、「カタワレイオ(片割れ魚)」から変化したとも言われています。

漁法は主に底引き網。

 

大衆魚なので養殖も盛んなのかと思いきや、実は養殖はほとんどされていません。
なぜなら、カレイは寿命が長い分成長も遅く、大衆魚であるため価格が高くない割に、食べられるサイズまで育てるには時間がかかりすぎるからです。
そのため、卵を孵化させて稚魚になるまで育て、それを放流することで漁獲量を上げるという試みがなされています。

旬の時期は?カレイの美味しい食べ方

カレイはほぼ一年中スーパーなどでも見かけるので、いつが旬なのかよくわからないですよね。
実は、種類によって旬の時期が違うため、一年中出回っているのです。

最も一般的な「マガレイ」は12月~2月、夏に旬を迎えるのは「イシガレイ」など。
それではここからはおすすめの調理法や食べ方を紹介していきたいと思います。

煮付け

カレイの煮付けは定番中の定番料理。
特に子持ちガレイは卵が美味しい分、身の味は落ちてしまっているので、少し濃い味付けの煮付けにするといいです。
味を染み込ませるためにぐつぐつと長時間煮込むと身が崩れてしまいやすくなるので、できるだけ煮込み時間は短時間で、あとはいったん冷ますことで味を良く染み込ませることができますよ。
よーく味の染み込んだ身をほぐして、お茶づけにして食べるのもおすすめ。

・唐揚げ
こちらも定番の調理法ですが、ただ揚げて食べるだけではなく、いろいろアレンジが効くのが嬉しい調理法です。
もちろん、揚げたものをそのまま頂くのも美味しいのですが、野菜たっぷりのあんかけにしたり、南蛮漬けにしてみたり。
一口サイズの唐揚げを親子丼のように卵でとじて、ご飯の上にかけて食べるのも絶品ですよ!

〇カレイについてのまとめ
基本的にカレイは煮て良し、焼いて良し、揚げて良し。
どんな食べ方をしても美味しい魚です。
日本だけでなく海外でも様々な料理にして食べられているので、いつもの食べ方だけではなくてちょっと変わった食べ方にもチャレンジしてみてはどうでしょう。

(ライター もんぷち)