昆虫界で擬態能力トップクラスの「ナナフシ」。

実はナナフシってたくさん種類がいることを知っていましたか?

擬態しているせいで気付いてないだけかもしれませんが、あまり目にすることはありませんよね。

存在は知っていても、実際に見たことは一度もない、という人も少なからずいると思います。

そんな人のために、今回は日本や世界にいるたくさんのナナフシについて紹介していきますね。

日本には何種類いる?

ナナフシって実は世界でもトップクラスに入るほど種類の多い昆虫なんです。
その数なんと2500種類。

 

日本にはそのうち18種類ほどが生息しています。
まだ分類がはっきりと整理されていないので、これからまだまだ種類が増える可能性大です。
ここからは国内でよく見かけるものを何種類か紹介していきますね。

ナナフシモドキ

「モドキ」とついていますが、「ナナフシに似た別の虫」というわけではなく、れっきとしたナナフシの仲間です。
というか、ナナフシという呼び方はこのナナフシモドキが本家本元なんですよ。

 

元々、「七節(節のある木の枝)もどき(似ている)」という意味なので、これこそが元祖。
本州・四国・九州に生息しており、よく探してみれば見つけられる機会も多いはずです。

 

しかし見つかるのはほとんどがメス。
実はナナフシモドキはメス単体で「単為生殖」を行うことができるのです。
そのため、オスの数はかなり少なく、希少です。

エダナナフシ

ナナフシもどきと並んで国内でよく見かける種類で、本州・四国・九州に生息しています。
ナナフシモドキとよく似ていますが、見分け方は触角の長さ。
こちらの種の方が触角が短いのが特徴です。

トゲナナフシ

本州・四国・九州に生息しており、体が少し太めなのが特徴。
その名の通り体にはトゲがあり、食べる葉もバラやアザミなどの棘がある植物が多い傾向があります。
ほぼメスしかおらず、メス単体で単為生殖」します。

世界のナナフシ

ここからは世界に2500種もいるナナフシの中から、面白いものをいくつかピックアップして紹介します。

フリーガニストリア・チャイネンシス・ツァオ

世界最長のナナフシで、大きさは何と全長62.4センチ。
これは昆虫の中でも最長記録。
62センチって、生まれたての人間の赤ちゃんよりも大きいですよ…。

チャンズ・メガスティック

こちらもかなり大きな種類で、フリーガニストリア・チャイネンシス・ツァオが発見されるまでは世界最長の昆虫とされていました。
足のを伸ばした全長は約55cm。
これでも十分大きいですよね。

ロードハウナナフシ

名前の由来であるオーストラリアのロードハウ島に生息していた種ですが、1920年に最後の個体が確認された後、絶滅したと考えられていました。
しかし2001年、ロードハウ島の東南23kmにあるボールズ・ピラミッドという島で、ロードハウナナフシの個体群が発見されたのです。

その数は20〜30匹と大変少ないもので、「最も希少な昆虫」とさえ言われていました。
現在では飼育下での繁殖にも成功しており、いずれはロードハウ島へ再導入する予定だそうです。

 

ナナフシについてのまとめ

ナナフシはとても不思議な生き物です。
翅が無い種や、あっても飛べない種、オスしか飛べない種、ほぼメスしかいない種など、様々な種が存在します。
多くの種が擬態能力に優れており、気を付けて見ないと見つけるのはとても困難。

 

しかし目を凝らしてよーく探してみれば、意外にも1つの木から何匹も見つかることもあります。
興味のある人は捕まえてみて、じっくりと観察してみてはどうでしょう。
何か面白い発見があるかもしれませんね。

(ライター もんぷち)

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