クモは、身の回りの害虫を食べてくれる益虫です。
そんなクモの中で、今回紹介するのは「ハエトリグモ」というクモ。
その名前から、ハエを食べてくれるクモなんだなというのはすぐに連想できますよね。
それでは、ハエ以外の害虫、特にゴキブリやダニなど身近な害虫を食べてくれることはあるのでしょうか?
もし食べてくれるとしたら、かなりの益虫です。
というわけで、生態や食性などについて、詳しく迫っていきたいと思います!
ハエトリグモの生態
ハエトリグモは、ハエトリグモ科に属するクモの総称で、顔の正面に大きな丸い目が2つあるのが特徴です。
小さな体とそのつぶらな瞳がかわいいと、一部では人気があるんですよ。
巣を持たない徘徊性のクモで、かなりたくさんの種類がいます。
そのため都市部の生活に適応している種もおり、かなり身近なクモと言えるでしょう。
ジャンプが得意で、獲物を見つけるとそっと近づき、一気にとびかかって捕獲します。
その姿から、英語では「ジャンピングスパイダー」と呼ばれるほど。
また、足の先に粘着毛を持っているので、それにより壁や窓ガラスなども歩くことができます。
ターゲットとなる虫は?
ハエトリグモはその名の通り、ハエなどの昆虫を餌としています。
それではハエの他に、どういった昆虫をターゲットにしているのでしょうか。
もしもゴキブリやダニなどの害虫を食べてくれるのなら、かなり助かりますよね。
ハエトリグモは体長1cm程度の小型のクモなので、当然餌も小さな虫に限られます。
それじゃあ、何センチもあるゴキブリなんかは食べてくれないのか…とお思いのあなた、実はハエトリグモ、ゴキブリの赤ちゃんを食べてくれるんです!
他にもカやダニなど、家に現れる小さな害虫たちを食べてくれるので、人間にとってはとてもありがたい存在なのです。
一見害虫など何もいないような家でも、ハエトリグモの姿を見かけたら、どこかに必ず害虫が潜んでいると思ってください。
ハエトリグモは飢えや乾燥に弱いので、餌のない場所に居付くことはありません。
ハエトリグモの飼育
可愛らしい見た目から、一部の愛好家には人気のハエトリグモ。
私は基本的に虫は嫌いなので、益虫としてならともかくペットとしては全く飼う気は起きないです。
しかしみなさんの中には、この記事を読んでハエトリグモの魅力に取りつかれてしまった人がいるかもしれません。
そんな人のために、飼育方法などについて少し触れてみたいと思います。
ハエトリグモの飼育は、餌の確保さえできればそう難しくはありません。
ただし種類によって餌としている虫が違う場合があるので、「餌確保の難易度=飼育の難易度」となるようです。
基本的にはハエ・コバエ・小さな蛾などを食べます。
しかも生餌しか食べないので、常に餌となる虫を確保しておく必要があります。
カエルなどの餌として生きたショウジョウバエや、ショウジョウバエの飼育きっとなども売られているので、自分で捕まえるのが難しいという人はそういったものを利用するのも良いでしょう。
飼育ケースはすぐに餌を食べられるように、小さめがおすすめ。
小さな瓶や500mlのペットボトル、小型のタッパーなど色々なもので応用ができます。
複数飼う場合は共食いの危険があるので、必ず別々の容器で飼育してくださいね。
ハエトリグモについてのまとめ
ハエトリグモは益虫でもある上に、虫にしては比較的見た目がかわいいです。
家の中で見かけても、そのまま放っておくか、そっと外へと逃がしてあげましょう。
殺してしまうのはもったいないです。
ハエトリグモすら家に入れたくないほど虫が嫌いだという人は、徹底的に、ダニ一匹いなくなるように頑張るしかありません。
(ライター もんぷち)