世界にはクモみたいなカニ、クモガニというカニがいます。
足が細長くて確かにちょっとクモに似ていますが、ズワイガニなどもこのクモガニの仲間なので、クモに似ていて気持ち悪いというよりはとても美味しそうに見えます。
しかし逆に、カニみたいなクモはどうでしょう。
カニに似ていて美味しそうに見える…のでしょうか。
もしそうであれば、虫嫌いの人でも少しクモに慣れることができるかも?
私もクモを含め虫は全般的に苦手なので、今回カニグモについて調べたことをきっかけに、クモにも慣れることができたらなと思います。
それでは早速、カニグモについて見ていきましょう。
カニグモってどんなクモ?
実はカニグモというのは一種類のことを指すものではなく、カニグモ科のクモを総称した呼び方です。
前足がカニのように長く、横にも歩けることからカニグモという名前が付けられたとも言われています。
と、いうことは…そこまでカニに似ているわけではない…。
似ているのは「足が長い」「横にも歩く」という部分だけ。
見た目は普通に虫っぽくクモ以外の何者でもありません…。
世界には約2000種類ものカニグモがおり、日本にも62種類が生息しています。
日本にもこんなにたくさんの種類がいたとは驚きですね。
カニグモの見分け方で一番わかりやすいのが、足の配置です。
4対ある足のうち3対が前を向き、特に前側の2対は長く左右に張り出しており、その長い足を抱え込むように曲げる姿はカニにそっくりなのです。
確かに足を曲げる仕草を見るとカニにそっくり。
でも、やっぱりクモ…。
通常、クモと言えば網目状の巣を張って獲物を捕らえるというイメージがありますよね。
しかしこのカニグモは巣を張らずに直接獲物を狩りに出かけるのです。
動きはあまり素早くないようですが、花の近くや草の上、木の枝などでじっと待ち伏せをして、通りがかった昆虫を捕らえます。
巣を作らないということは、クモなのに糸を出すことはないんでしょうか?
ちょっと変わったカニグモの交尾
クモは交尾中にメスがオスを食べてしまう種類がいるという話は有名ですね。
カニグモの中にはそれを防ぐために、ちょっと変わった交尾の仕方をする奴がいます。
例えば、メスがまだ小さい頃から自分のそばに置いておいて、脱皮をして交尾可能なギリギリの大きさになった途端に交尾をする奴。
虎視眈々とそのタイミングをじっとうかがっているのかと思うと、少し怖いですね。
または糸でメスを縛りつけてから交尾をする奴。
確かに動けなくしてからなら、食べられてしまうことはありませんね。
こんなところで糸が使われるとは。
しかし面白いのは、交尾が終わるとメスは自分で糸を解き動き出すことです。
自力で逃げられないわけではなかったようですね。
だとしたらあまり糸で縛る意味はないような気がしますが、ひょっとするとこの儀式を行うことでメスの気分も落ち着くのでしょうか?
世界で食されているクモ料理
実はクモ、日本ではまず食べることはありませんが、海外ではフライなどにして食べている地域もあります。
その味はエビやカニなどの甲殻類に似た味だとか。
主に食されているのはタランチュラなどの大型のクモのようですが、カニグモの仲間はよりカニに似た味がしたりするのでしょうか…。
確かめてみる勇気はありませんが。
気になる人は安全性を確認したうえで試してみてはいかがでしょうか。
カニグモ まとめ
カニグモはカニにちょっとだけ似ているけれど、やっぱりどうやっても虫だということが分かりました。
カニグモからクモに慣れていけるかなと思ったけれど、逆にカニがクモに見えてくる始末。
しばらくはバラしてある状態のカニしか食べられなさそうです。
(ライター名 もんぷち)