脱皮をする生き物と言えば、ヘビやトカゲなどの爬虫類、カニやエビなどの甲殻類がまず思い浮かびますね。
しかし、実は「カマキリ」も脱皮をするんです。
カマキリが脱皮したとこなんて見たことない!
「カマキリの抜け殻」なんてものもまず目にしたことはないですよね…。
本当に脱皮をするのか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、カマキリの生態や脱皮について、詳しく見ていきたいと思います。
カマキリについて詳しく知ろう!
カマキリはご存知の通り、両手に大きな鎌を持ち、それを使って獲物を捕らえる肉食の昆虫です。
その種類は実に2000種類以上。
逆三角形の顔と鋭く大きな目、好戦的・攻撃的な性格が特徴です。
国内では北海道から九州までの広い範囲に生息しており、実際にカマキリを見たことがないという人を探すのは難しいほど身近な昆虫ですね。
夏から秋にかけて活発に活動をします。
大きな鎌でチョウやバッタ、時にはトカゲやカエルまでも食べてしまうことがあるそうです。
まさに向かうところ敵なし!ですね。
(※鳥や大型のカエル、ハリガネムシを除く。)
基本的に生きて動いているものだけを餌とみなすので、死体は食べません。
しかし飼育下では、死んだ餌でも人がピンセットなどで動かすと、食いつくこともあるようです。
そんな恐ろしいカマキリですが、実は「キレイ好き」という意外な一面も。
獲物を捕食した後は、当然ですが鎌が体液などで汚れてしまいますよね。
これを口できれいに掃除して、清潔さを保っているのです。
そう言われてみれば確かに、キレイ好きでちょっと神経質そうな顔をしている気がします。
カマキリって脱皮するの?
脱皮、それは成虫へと育つための大切なプロセスです。
カマキリは成虫と同じ姿で卵から生まれてくると思われがちですが、実は生まれたては「前幼虫」と呼ばれる不完全な形態をしています。
この形態からまず脱皮を行い、我々が見慣れているカマキリの姿へと変わるのです。
しかしまだまだこの時点では体も小さく、しかも羽もありません。
この後も数回脱皮を繰り返すことで、立派な体と羽を手に入れることができるのです。
ですがそれも実は命がけ。
脱皮前後は体も柔らかく動きも鈍くなっているため、敵に狙われやすくなります。
また、脱皮自体が上手くいかず羽や体が変形してしまったり、最悪の場合そのまま死んでしまうことも。
変形した羽や体ではうまく獲物を捕らえられなかったり、敵から逃げたりすることができず、命を落としてしまう確率が高くなってしまいます。
成長すること自体が命がけなんて、人間では考えられないですよね。
自然って厳しい。
飼育しているカマキリの場合は、脱皮を手伝ってあげることも出来ますよ。
餌を食べなくなり、ジッとして動かなくなったらそれは脱皮前の兆候です。
むやみに構うとストレスで逆に消耗してしまうので、まずはそっと見守りましょう。
脱皮が上手く成功すればそのまま放置しておいても大丈夫。
もし腕や脚が変な方向に曲がっている時などは、患部に水を数滴たらしてピンセットなどでそっと正しい位置に戻してあげてください。
羽がうまく広がらない場合も同様です。
くれぐれも力を入れすぎたり無理やり整えたりはしないでくださいね。
カマキリは強そうな見た目に反して、とてもデリケートな虫です。
人間が手を出し過ぎるのもストレスになってしまうので、なるべく手早く終わらせましょう。
まとめ
カマキリが脱皮すると、当然抜け殻ができますよね。
抜け殻ってどこにあるんだろう…。
本体の姿はよく見かけるのに、抜け殻だけは全く見たことがなくてちょっと悔しいです。
庭の草取りでもしながら、どこかに抜け殻が落ちていないか探してみようかなと思います。
(ライター名 もんぷち)