みなさんは子供の頃原っぱで虫取りをした経験はないでしょうか?
カブトムシやクワガタムシといった人気のある虫だけでなくバッタや蝶など様々な虫がいたと思います。
そんな中オンブバッタという虫を見かけたこともあるのではないでしょうか。
オンブバッタは名前の通りの外見をしていますが、何故そのような生態をしているのか知っている人は少ないのではありませんか?
今回はそんなオンブバッタの生態について迫っていきたいと思います。
オンブバッタがおんぶする理由
オンブバッタがおんぶしているのは子供と思われがちですが、あれはオスのオンブバッタなのです。
下の大きいのがメスのオンブバッタです。
オスはメスに逃げられないように背中にしがみついて、そのまま交尾をして交尾が終わったら背中から降りることもありますが、そのまま乗っていることの方が多いようです。
他のバッタは交尾の際のみおんぶになるそうですが、オンブバッタはその期間が他のと比べてだいぶ長いようです。
オンブバッタはいつもオンブバッタ?
見出しの意味が分かりにくいかもしれませんが、交尾の際に他より長い間おんぶされているオンブバッタは、オスとメスが行為が終わり離れたあとでもオンブバッタという名称なのかということです。
答えはおんぶしていない状態でも変わらずオンブバッタといいます。
他にも特定の状況を指した名前のついている虫などがいますが、ほとんどの場合変わることはないようです。
茶色のオンブバッタは突然変異!?
オンブバッタというと美しい若草色のような個体を想像しますよね。
ですが、茶色のオンブバッタも存在しているようで、この個体が生まれる原因はまだ子供の頃、つまり幼虫期に高温で育つと淡褐色の成虫になり、メスのほうが茶色味を帯びるようです。
オンブバッタの見分け方
オンブバッタと同じくらい聞いたことのあるバッタとして、ショウリョウバッタがあがるのではないでしょうか。
両方とも同じ緑の個体のため、おんぶされていない状態だと見分けるのは難しいと思われます。
オンブバッタには顔にイボイボのようなものがあり、ショウリョウバッタは顔にイボイボはなく、体が大きいのと体に点線や筋などの模様が入るようです。
オンブバッタは害虫?
蝗害(こうがい)という言葉があり、これはトノサマバッタなどの一部のバッタの大量発生によりおこる災害を指す言葉です。
昔はこれによって飢饉などの食料不足がもたらされていました。
今でもバッタは農作物や花に害をなす害虫と認識されていますが、オンブバッタは少量の場合そこまでの害は起こらないそうです。
ただし、繁殖するとそれなりの被害があるようでガーデニングや家庭菜園をしている場合は、見つけ次第捕まえて殺すことが推奨されているようです。
ですが、あのかわいらしい見た目のため殺すのは少し心が痛んでしまいますよね。
夫婦仲良しオンブバッタ
今回オンブバッタについて取り上げ様々なことを知って頂きましたが、まだまだオンブバッタには謎の行動が残っています。
例えば、出したフンを後ろ脚で蹴り飛ばすことがあるようです。
体の10倍ほどの距離を飛ばすようですが、メスの方がよく飛ぶようです。
この行動は興味深い行動ではありますが、なんの意味があるかはよくわかっていないそうです。
交尾の後もメスの上にいる理由もはっきりとは解明されておらず、メスを守るためにおんぶされ続けている考えられています。
カマキリのように交尾が終わり次第食べられてしまうような関係でなく夫婦の仲の良さが感じられるようで微笑ましいですね。
今後オンブバッタを見かけたらそっとしておいてあげてくださいね。
おんぶしている様子の可愛さもあいまって和むことでしょう。