皆さんはジャイアントウェタという昆虫を知っていますか?
人気テレビ番組イッテQで、井本も掌にのせたというあのジャイアントウェタ。
今回はそんなジャイアントウェタについて詳しくお話します。
ジャイアントウェタの特徴
ジャイアントウェタは世界最大のコオロギで最大対象は10㎝以上にもなり、2011年には71gの重さの個体が発見され、これは昆虫の中でも最大の重量と認定されています。
成虫が巨大なら幼虫もまた巨大。
オーストラリアのグレートバリアリーフ島に生息している昆虫で、もともとはニュージーランド全域などのオセアニア州周辺に生息していました。
外来種のネズミなどに補色されることで生息数は減少し、100年以上前にはニュージーランド本土からその姿を消してしまいました。
現在は外来種が侵入していないグレードバリアリーフ島やその周辺のわずかな地域に生息しているだけとなってしまっています。
種類の多いウェタ
ジャイアントウェタはニュージーランドに70種類もいるウェタのうち11種類がジャイアントウェタという名前で知られています。
ウェタの中のジャイアントウェタの中でも特に大きいのがティリティリ島に生息しているwetapungaと言われる種類。
ジャイアントウェタの性質
ジャイアントウェタは見た目にかなりグロテスク。
甲冑でもつけたかなり強そうな昆虫に見えますが、実はとても貧弱な昆虫。
巨大な後ろ肢を持っていますが、腹部が大きく膨らんでいるので移動速度は非常に遅く、それまでに天敵のいない環境に適応していたために防衛本能がほとんど機能せず、逃げるという行動が全く出来ない生物なのです。
もちろん敵を知らないので攻撃性もゼロ。
温和な性格で人間の家にも堂々と近寄ってきたり、人間に掴まれてもバッタのように体液を出したり、逃げてもがいたりも全くしないのです。
この性質が個体数を減らしている大きな要因にもなっています。
ジャイアントウェタを見るには
実物のジャイアントウェタをぜひ見たいという方はニュージーランド国内の動物園に行くと良いでしょう。
特にオークランド動物園は先頭を切って繁殖プログラムを進めていて、一番確実にジャイアントウェタを見られる動物園です。
自然の状態でジャイアントウェタを見たいということであれば、オークランドのティリティリマタンギ島やジーランディアがおすすめですが、夜行性なので昼間にはなかなか見つけることはできないのだそう。
大きくならない現代の昆虫
原始的な昆虫がこの世界にいた時代、3億年前のトンボであるメガネウラ葉65㎝ものサイズがあったと言います。
ジャイアントウェタが世界最大の昆虫と騒がれてもせいぜい10㎝程度。その差は6分の1です。
現代の昆虫がそれほど大きくならない理由は酸素供給が関係しているのではないかと言われています。
現在の地球の大気中の酸素は21%。古代地球上では32%ほどあったと考えられていて、生物の成長に大きく関与していたと考えられています。
巨大なカマドウマ
日本人がジャイアントウェタを見たらまず思い出すのがカマドウマだろうか。
長い脚を持ち、見事な跳躍力を誇る、突然現れるカマドウマ・・・それが10㎝ものサイズになって存在しているのだから、嫌いな人が見たら卒倒してしまうことは間違いないだろう。
手の平に乗せたら、てのひら一杯になるほどの大きさと、ハツカねずみ3頭分の重さがあるというのだから、不気味なことは極まりないのです。
昆虫が大きくならない理由に酸素濃度が薄いことが挙げられるとするなら、もしかしたらこの先酸素濃度が上がるようになれば日本のカマドウマも巨大化していく可能性があるということ!!??
そんな単純な話ではないのだろうが、考えると背筋がゾゾっとするのは私だけでしょうか。
(ライター ナオ)