「テンタクラリア」って知っていますか?
なかなか聞きなれない名前ですが、テンタクラリアは魚に寄生する寄生虫なんです。
そんなテンタクラリアって食べても大丈夫なのでしょうか?
テンタクラリアの生態と、テンタクラリアを食べても大丈夫なのかどうかを、詳しく調査していきたいと思います。
テンタクラリアとは?
「テンタクラリア(Tentacularia sp)」とは、扁形動物門条虫綱四吻目の寄生虫です。
主に魚の゛カツオ゛に寄生します。
他には、サバや真アジなどにも寄生するそうです。
春から夏にかけて寄生します。
釣りたてのカツオを捌くと、必ずといっていいほどテンタクラリアがくっ付いています。
テンタクラリアの形態
テンタクラリアの幼虫は5~10ミリの大きさで、米粒のような形をしています。
色は乳白色です。
頭に4つの吻という口先を持っています。
この吻は頭から魚に引っ付くためにあります。
この吻は筒状になっていて、出し入れできます。
吻には鉤があるので、固着器の役割をします。
テンタクラリアの寄生
テンタクラリアの幼虫は魚の内臓やお腹の筋肉に寄生します。
食物連鎖を経て、最終的にサメ類に寄生します。
テンタクラリアはカツオのお腹の部分に寄生します。
マグロでいうと、トロの部分です。
テンタクラリアは釣りたての鮮度のいいカツオに寄生しています。
カツオにテンタクラリアがくっ付いているということは、カツオが新鮮で鮮度抜群!だということです。
カツオが冷凍されると、テンタクラリアは死んで透明になります。
テンタクラリアは新鮮なカツオにしか存在しないのです。
テンタクラリアって食べても大丈夫?
テンタクラリアの終宿主はサメ類なので、人間には寄生しません。
ですので、人体には無害です。
テンタクラリアを食べてしまっても問題はないのです。
テンタクラリアを食べてしまった時に、テンタクラリアの鉤の部分が喉に引っかかる場合があるので、注意しましょう。
テンタクラリアは白くてうにゃうにゃしているので、見た目の気持ち悪さがあります。
魚を捌くときが特に目につきやすいのです。
テンタクラリアはカツオの内臓よりもハラスの部分に多くみられます。
カツオは刺身やたたきがとても美味しいですよね。
気になる方は、ハラスの部分は切り落として調理しましょう。
テンタクラリアよりも注意したい寄生虫
カツオに寄生する寄生虫はテンタクラリアの他に、「アニキサス」という寄生虫がいます。
このアニキサスは、テンタクラリア同様、魚の内臓に寄生します。
成虫になると20センチぐらいの大きさになります。
アニキサスを人間が食べてしまった場合、大抵便と一緒にアニキサスは排出されます。
ですが、アニキサスが上手に便から排出されずに胃や腸にとどまって、胃や腸の壁を荒らすことがあります。
その場合、激しい痛みや下痢、嘔吐などの症状が起きます。
アニサキスは、マイナス20度以下で冷凍もしくは、60度以上で加熱すると死にます。
カツオのたたきは表面を炙っているので、アニキサスは死んでいます。
テンタクラリアって食べても大丈夫なのかどうかについて まとめ
テンタクラリアの生態と、テンタクラリアって食べても大丈夫なのかどうかについて詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
テンタクラリアはカツオに寄生する寄生虫です。
白くて米粒みたいな形をしています。
テンタクラリアを食べてしまっても、人間に害はありません。
ですが、喉にテンタクラリアの鉤が引っかかることがあるので、気を付けてください。
カツオにテンタクラリアがくっ付いていたら取り除きましょう。
(ライター 雲呑)