皆さんはネジレバネという生き物を知っていますか?
普段よく見かける昆虫ではないので、知らない方も多いかと思います。
パッと見た感じはハエに見えなくもないのですが、ハエの仲間ではないようです。
雄と雌で大きく見た目が異なり、どちらも正直気味の悪い姿をしています…。
ただかなり小型の昆虫なので、顕微鏡などで見なければその姿はハッキリ分かりません。
今回はそんなネジレバネの生態を含め詳しく調べていきたいと思います♪
ネジレバネは何を武器にしているのか?~戦闘力と戦い方について~
ネジレバネは雄はそこまで問題では無く、雄は羽化すると直ぐに繁殖活動を始めて、雌を見つけると雌の首にフック状のペニスを突き刺して精子を注入します。
雄の命は羽化すると数時間しかもたないので、繁殖活動が終わると寿命を終えます。
問題は雌の方で、雌は蜂に寄生して蜂の腹部の中に埋もれて、雄から精子を貰うために頭部だけを出しています。
このような繁殖活動をする昆虫を皆さんの頭の中で想像して見て下さい。何が思いつきますか?
恐らく「カマキリ」が多いのではないでしょうか。彼らの雄は繁殖後に雌に食べられてしまいますよね。
このような共食いのような悲惨な最後を遂げる虫と比較してみれば、スーっと死ねるネジレバネの方がマシかもしれませんね。
しかし、そんなカマキリに比べて、このネジレバネの雌は一応は努力が必要です。
蜂に寄生する、と書きましたが、結構大変です。
しかも実際に雄に寄生した後は、ずっと蜂のなかに入り込む生涯です。
その蜂も寄生されてしまうと一種の病気になってしまい、弱って身動きが遅くなってしまいます。
私達で言うと寝袋に入っている状態でしょうか、蜂は集団で住まいを作り、ご存知のように我々人間でさえ場合によっては死を招くような昆虫です。
ですので、天敵が少ない蜂に目を付け寄生するという事はとても賢い方法なんですね。
これも我々に例えれば、シロアリに食われた木製の築50年の家に住むよりは耐震性の鉄筋コンクリートを選ぶようなものです。
ネジレバネの生態と特徴~自然界での競合~
ネジレバネはネジレバネ目と呼ばれる目の微小な寄生虫の総称です。
上記にも書いたように、ネジレバネは雄と雌で生き方がまったく違う事です。
主に、蜂・ヨコバイ・シミ・ゴキブリなどに寄生しています。
生息地は、詳細が不明なんですが日本にも生息しているそうです。
寄生対象となる昆虫の他に、イネや麦などが生えている場所にも住んでいます。
体長は約2mm~3mm程の大きさしかありません。
体の特長としましては、雄は目・足・翅があり、雌には足や翅が無く蛆虫状です。
名前の通り前翅がねじれた棍棒状となっていて、膜質の後翅のみで飛びます。
雄雌共に成虫になると食事はとらないので口は退化していてありません。
ネジレバネは、自然界ではとても生きにくい生き物だと思います。
なぜなら、彼らが生きて行く為には他の昆虫に寄生しなければいけなく、寄生出来ないものは死ぬしかないのです。
寄生場所を見つけても、その昆虫が天敵に殺されてしまったら道連れです。
何より、雄は成虫になっても短命で雌は子供を産んだ瞬間に子供に食い殺されてしまうという、ある意味自然界の厳しさが垣間見えますね…。
ネジレバネについてのまとめ
今回はネジレバネについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
昆虫好きさんにとっては、このネジレバネはかなりのレアもので、見つける事が出来たら幸運なんて言われています。
大変小さい生き物なので見つけるのには苦労すると思いますが、ネジレバネが寄生対象としている昆虫の体をじっくり見てみて下さい。
もしかしたら、ネジレバネがいるかも知れませんよ☆
ライターMISAKI