皆さんはマメハンミョウという生き物を知っていますか?

秋頃になると、畑作のダイズ・小豆・インゲン・ナス・ジャガイモ・白菜・人参などの植物に集団で集まってきて加害するので、農業害虫として知られています。

 

名前のマメハンミョウは、大豆の葉などを食べる事から『豆』と付いてマメハンミョウと名付けられたそうです。

今回はそんなマメハンミョウの生態や特徴・そして毒について紹介していきたいと思います!

謎多き不思議な生き物…マメハンミョウって?~生態と特徴について~

マメハンミョウはコウチュウ目ハンミョウ科に属する昆虫です。

コウチュウ目に属するもので一般的によく知られているのは、タマムシやカナブンがいますよ!

 

生息地は、本州・四国・九州を中心に、本州北から南へと全国的に広く分布しています。

生活環境は、昆虫が多く生息する平地や林道や山岳地帯などで生活しています。

 

このような生活環境である事から、ハンミョウに出くわすのは大変珍しいと言われています。

日本に生息するハンミョウは30種類程いるとされていて、そのどれもがあまり人間の前に姿を現さないので、見つかりにくい虫とされているんです。

 

中には、絶滅危惧種に指定されている種類も存在します。

体長は約1㎝~2㎝程の大きさです。

 

体の特徴としましては、体の色は焦げ茶や黒色のような色をしていて、頭部はオレンジ色、体には白い線のようなものが入っていて、触覚や手足が長いのが特徴です。

非常に警戒心が強い性格で、気配を感じると直ぐに飛び立ってしまいます。

 

しかし、飛び立つと言っても数m飛ぶと着地して後ろを振り返り、飛んでは振り返りという行動を繰り返すので、『ミチシルベ』や『ミチオシエ』などと言われたりもします。

成虫・幼虫共に鋭い顎を持っていて、主に植物や昆虫類を捕らえて食べています。

 

成虫は動物の死体を食べる事もあるようです。

幼虫は飛べないので、地面に穴を掘って隠れ、その穴の近くを通る虫を狙って穴に引きずり込んで食べます。

 

ちなみに、幼虫の巣穴にニラの葉を差し込んで待っていると幼虫がニラの葉に食いついて釣れる事から『ニラムシ』と呼ばれる事もあります。

初夏になると、成虫は産卵管で地面に穴を開けて1つずつ産みつけて行きます。

幼虫のまま冬を越して、3回の脱皮を終えると蛹になり、二年目の夏に成虫になって出てきます。

マメハンミョウが持つ毒の強さと成分

マメハンミョウは一見無毒に見えるのですが、実は体液に強い毒を持っています。

毒の成分としましては強力な炎症性の毒で、『カンタリジン毒』を持つ恐ろしい虫なんです。

 

その毒の強さは、毒を含む体液に触れてしまうと皮膚に水ぶくれなどの酷い炎症を引き起こしてしまいます。

マメハンミョウから作られたものは『ゲンセイ』といって『カンタリス』と言う危険物・劇物に指定されているそうです。

 

この毒はかつて忍者も利用していたとされていて、中国では暗殺時に使われていたとも言われています。

一方では、微量を漢方薬としても使われており、イボ取りや膿出しなどの外用薬や利尿剤などの内服薬にも使われていたそうです。

 

悪い事にも使われていましたが、良い事にも使われていたのですね!

なんでも使いようによっては良いものにも悪いものにもなると言われていますもんね♪

マメハンミョウについてのまとめ

今回はマメハンミョウについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

これからマメハンミョウが姿を現し始める季節なので、見かけてもあまり触れたりしないように気を付けましょうね。

そして、家庭菜園などをしている方はマメハンミョウが寄ってこないように、早めの対策をしておきましょう。

ライターMISAKI