観賞用として気に入られることの多い魚には様々な種類がいますが、簡単に手に入るものから滅多に入手のできない希少で高価な魚まで多岐にわたります。
一般にあまり知られていませんがポリプテルスという種類の魚がいます。
これは生物学上の分類によるポリプテルス科に属する魚の総称であるため実際にはさらに細分化することもできます。
特にここではポリプテルスが突然変異した形態であるプラチナと呼ばれるものについて飼育方法まで紹介していきます。
ポリプテルスの生態
まずはポリプテルス全般に共通する生態について説明していきます。
ポリプテルス科には十数種ほどがいますが、いずれも熱帯地域に生息する淡水魚です。
観賞用にするにはやや大きめの魚で、小さくても30㎝ほど、大きな種類だと100㎝にもなります。
シーラカンスなどと近い性質もあり、またその形態も古来からそれほど変化させることなく現代まで生存しているため古代魚の生き残りとして扱われています。
その容姿の特徴として、胸ビレの筋肉が発達していることで動物の腕のようになっていることが挙げられます。
また稚魚の時期には外エラがあることから、進化過程における魚類と両生類の分岐点となる魚であるとも考えられています。
淡水魚なので川や湖に潜み、昼間は障害物の影となるような場所に留まり活動的ではありませんが、夜になると活発になります。
食性は肉食なので主な捕食対象は昆虫や自分より小さな小魚、カエルなどです。
ポリプテルスの種類とプラチナ
ポリプテルス属には2つのタイプがあります。
ピッチャータイプとパルマスタイプに分けられ、それぞれの大きな差異は下あごが出ているか上あごが出ているかという点になります。
またピッチャータイプは比較的大型であるといった違いなどもあります。
例えばビキール・ビキールという種類は100㎝近くにもなるかなりの大型種です。
一方パルマスタイプで最も大型となるポリプテルス・オルナティピンニスでも体長は60㎝ほどです。
よく飼育用として流通しているポリプテルス・セネガルスでは野生化と飼育下では体長に違いが生まれてきます。
野生下では50㎝ほどまで成長するとされていますが、飼育していると成長しても30㎝程度にしかなりません。
ポリプテルス・セネガルスはそれほど珍しいものではないので流通量が多く価格も低めになりますが、プラチナと呼ばれる突然変異を起こした個体は通常よりも高価となります。
ポリプテルス・プラチナは体色が白いのが特徴です。
人工的に生み出すのが困難であることから希少価値も高くなっています。
飼育の方法
基本的にポリプテルスは底層を好んで泳いでいるため水槽の底付近の環境を良質に保つことが大切です。
また比較的大型の観賞魚なので大きな水槽を用意し、中には砂利を敷いて水草なども入れておくと身を潜める空間を提供してあげることができます。
熱帯に生きる魚なので水温も25℃付近に設定します。
人口の餌を食べてくれないといったこともないのでそれほど難しいポイントはありませんが、他種の魚と混泳させる場合捕食してしまわないよう注意が必要です。
一口サイズより大きめで、上層を泳ぐ魚であればそれほど心配もないかと思います。
ポリプテルス・ プラチナの飼育を楽しもう
プラチナは自然界で通常見ることのない色をした生物です。
似た見た目をしているものにアルビノがいます。アルビノの場合にも体色が白いといった共通点がありますが目の色によって判別が容易にできます。
アルビノであれば目の色素まで抜けて赤くなっています。
また珍しさはプラチナのほうが上です。
もし飼育することがあれば是非その美しい真っ白な体色と歴史を感じさせるその容姿を楽しむと良いでしょう。
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