野原に咲いている花の代表でもあるシロツメクサ。子供の頃によく蜜を吸って遊んだアカツメックサ。
そんな童心を呼び覚ましてくれるような植物がクローバーです。
今回はクローバーについて詳しくお話します。
クローバーの特徴
クローバーはシャジクソウ属マメ亜科に分類される植物。
世界に260種類ほどが存在すると言われています。特に北半球において最も高い分布を示していますが、南メリカやアフリカにも多くの種類が分布しています。
日本に分布している在来種はジャジクソウだけですが、シロツメクサなどをはじめ、多くの種類が牧草、園芸、緑肥などの目的で導入されて帰化植物となった種類も多くあります。
茎は地を這うように長くのび、葉は三小葉が基本ですが、稀に四、五、七小葉のものもあります。
和名ではツメクサと言われることが多いですが、これは江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の梱包の時にクローバーが詰め物として使われていたことに由来します。
クローバーの花の季節
クローバーの花が咲くのは5~9月にかけて出、高さ5~20㎝程の花柄の先に長さ1㎝程の小さな蝶形の花を密集して咲かせ、球状の花序を作ります。
花の色は白、黄色、ピンク、紅色で一年草、二年草、または多年草もあります。
クローバーの育て方
グランドカバーとしても使われるクローバーですが、高温多湿に弱いので地域や環境によっては夏に枯死することがあります。
種を蒔いたり、苗を植える時期は春です。種を蒔く場合は10㎝程度土を掘り返しておき、そこに種を蒔いてたっぷり水を与えます。
鉢植えの場合は一般的に赤玉土と腐葉土の割合を6:4にして植え、植え付け時の肥料は必要ありません。
陽当たりの良い場所か半日陰で管理します。耐暑性はあまりありませんが、耐寒性は高く、-10℃まで耐えることができます。
冬の寒さに当てないと春に開花しないので、しっかりと冬の寒さに充てるようにしましょう。
鉢植えの場合は土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えます。生育期は10~20度なので3~5月にかては特に水やりをしっかり行いましょう。
地植えの場合は特に水やりは必要ありませんが、日照りが続いたり雨が降らない場合は水を与えるようにします。
アブラムシやハダニが発生することが多く、アブアラムシ対策としては薬剤散布を、ハダニは葉水をかけると防ぐことができます。
四葉のクローバー
四葉のクローバーは幸運をよぶラッキーアイテムとして一般的です。
最近は四葉のクローバーの種が販売されていて、高い確率で四葉のクローバーが生育するものが人気です。
こちらの栽培方法も普通のクローバーと同じ。乾燥に気をつければ特に難しい栽培方法ではありません。
クローバーに似ている種類
クローバーに似ている植物としてオキザリスやカタバミ等が挙げられます。
オキザリスはカタバミ科の植物で全世界に分布し、草丈は20~40㎝ほどです。世界中に800種類以上が分布していて、日本にも5種類ほどが自生しています。
球根によって繁殖するものや低木になる種なども知られていて、日本に野生化している種類も多くあります。
また、夏咲きと冬咲きがあり、夏咲き葉ラッキークローバーなどと呼ばれることもあります。
冬咲きオキザリスは秋から冬にかけて咲く花で、冬の間に花が咲き、夏に休眠しますが暑さで枯れてしまうことがほとんどです。
また、カタバミもクローバーとよく間違われる植物です。
しかし、よく見るとクローバーは葉の形状が丸く、白い線がありますがカタバミにはありません。
春から秋にかけて黄色い花を咲かせるのが特徴で花びらは5枚程あります。日陰に裂いてしまうと花がしぼんでしまうのが大きな特徴です。
クローバーのように四葉や五葉が存在します。
環境耐性が高いので発生率はクローバーに比べると低いと言われています。
(ライター ナオ)