ポピーという名前で親しまれているヒナゲシの花。
ポピーとヒナゲシという呼び方では随分と印象が変わってしまう気もしますが・・・
今回はポピーについて詳しくご紹介します。
ポピーの特徴
ポピーはヒナゲシの花のことでヨーロッパ原産のケシ科の1年草です。
耐寒性の一年草で、草丈は50㎝~1mほどになります。
葉は根生葉で羽状の切れ込みがあり、無毛です。
世界に150種類ほどが分布していると言われ、なにはモルヒネを採取できる種類もあります。
ポピーの品種
花を観賞する園芸種として知られているのはヒナゲシ、アイスランドポピー、オリエンタルポピーです。
オリエンタルポピーは大型の宿根草で一重咲き、八重咲、半八重咲、フリンジ咲きに分かれています。
丈夫で繁殖力の強いヒナゲシはヨーロッパでは小麦畑に生える野草として知られています。
スタジオジブリの映画、コクリコ坂からのコクリコはポピーのフランス語の言い方で、歌人与謝野明子も詠んでいます。
アイスランドポピーは一日で散ってしまう他のケシとは異なり、花が数日間持つので切り花としても人気があります。
野生種は白と黄色だけですが、園芸種はオレンジ、サーモン、ローズピンク、クリーム、これらの各職の絞りなど花色の変化に富んでいます。
ポピーの花の季節
ポピーはまるで薄くてきれいな和紙のような花びらの花が咲きます。
蕾は毛が生えていて、下向きで着きますが、咲く時には上を向き、蕾の先端が2つに割れて花が咲きます。
基本の花弁数は4枚ですが、八重咲もあります。
花の季節は4月中旬~~7月中旬で、日本中のあちこちでポピー祭りなどが開かれます。
ポピー祭り
神奈川県の横須賀市にあるくりはま花の国では4月~6月上旬までポピー3品種、100万本の開花を楽しむことができます。
4月の上旬から楽しめるネモフィラという品種も見ものです。
24時間開園しているのでいつでも都合の良い時間に満開のポピーを見に行くことができ、それぞれの時間帯で雰囲気の違うポピーが楽しめます。
埼玉県鴻巣市ではこうのす花まつりとしてポピー祭りが開かれます。
日本一の広さで赤やオレンジの3000万本のポピーの絶景を見たいならぜひおすすめです。
ポピーの摘み取り体験やステージショー、ポピー畑の中を人力車で通ことも出来ます。
ポピーの育て方
栽培用のポピーは1年草タイプと多年草タイプがあります。多年草タイプのオニゲシのような花は数年間植えたままで大丈夫ですが、生育が衰えてきたら秋に植え替えを行います。
苗を購入した場合、土を崩さないようにして植えつけると根付きが早く丈夫に育ちます。
植え付け場所は水はけがよく、日当たりの良い場所を選びます。時期は9~10月位です。
多年草タイプは高温多湿に弱い品種もあるので、夏は風通しの良い場所に置くようにし、土の表面に腐葉土を置くと夏の地温上昇を防ぐことができます。
水はけの良い場所がない場合は川砂などを混ぜるか、植えつける時に盛り土にして水はけを良くして植えるようにします。
加湿を嫌うので土の表面が乾いたときだけたっぷりの水を与えるようします。
水をやりすぎると根腐れを起こしやすくなり、そうなると回復は望めません。
種を採取する目的でない場合は花の散った後に花茎は根元から切り取ります。
種を採る場合は熟してきた頃に花茎を切って採集して陰干しして乾かしてから紙袋など空気の通袋に入れて冷蔵庫などの涼しい場所で保管します。
種を蒔く時はポットに何粒かをまき、その後間引きしながら1本にします。本洋画8枚くらいになった時に周りの土を崩さないように慎重に植え付けると良いでしょう。
肥料のやりすぎも根腐れを起こしたり、花付きが悪くなります。
元妃として緩効性肥料を施した後には肥料を与える必要はありません。暖かい気候になる春以降に肥料分を残さないようにするのがポイントです。
(ライター ナオ)