「クリオネ」を知っていますか?
半透明の体をしていて、とても神秘的な巻貝の仲間です。
そんなクリオネは何を餌にして食べているのでしょうか?
クリオネの生態と、クリオネの餌について詳しく調べていきたいと思います。
クリオネとは?
「クリオネ」とは、翼足目・裸殻翼足亜目・ハダカカメガイ科の巻貝の一種です。
日本では別名「ハダカカメガイ(裸亀貝)」とも呼ばれます。
クリオネは成長すると貝が外れます。
貝が外れたクリオネの姿は、半透明で天使のようです。
このことからクリオネは、「流水の天使」「氷の天使」とも呼ばれることもあります。
クリオネは北太平洋や北極海の寒流域に棲んでいて、日本では北海道の沿岸で見ることができます。
流氷の季節の2月になると、流氷の裏側などに張り付いているクリオネを見ることができます。
クリオネは泳ぐことが上手ではないので、プランクトンとして生活しています。
クリオネは暑さにとても弱いですが、寒さには強く、海水が7割凍っても、その下で生活することができます。
クリオネの寿命は2~3年です。
クリオネの形態
クリオネの大きさは、体長1~3センチです。
体の色は半透明で、体の中が透けて見えます。
体は頭とお腹にわかれています。
頭には2本の触角があります。
クリオネには目がありません。
翼足という足があります。
これを使って、海中を泳ぎます。
そしてクリオネには、「バッカルコーン」と呼ばれる6本の触手があります。
クリオネの体は赤く見えます。
この赤いところは消化器官です。
ちなみにカナダ西海岸に生息するクリオネは、緑色をしています。
クリオネの餌
クリオネは「ミジンウキマイマイ」を食べます。
ミジンウキマイマイは別名、リマキナと呼ばれる巻貝で、海中に生息しています。
クリオネはバッカルコーンを使って、ミジンウキマイマイをギュッと抱きしめます。
そして、ミジンウキマイマイの栄養分を吸い取っていきます。
クリオネがミジンウキマイマイを食べる姿はとても恐ろしいです。
インターネットの動画で見ることができるので、興味がある方は検索してみてください。
クリオネが豹変しますよ(笑)
ミジンウキマイマイの他には、海中にいるバクテリアなどを食べています。
海に流れが弱いところにいるクリオネは、1年に1度ミジンウキマイマイを食べれば生きていけるそうですよ。
クリオネの繁殖
クリオネは雌雄同体です。
1匹のクリオネが卵と精子を作ります。
繁殖するには2匹で交尾しなければいけません。
お腹とお腹をあわせて交尾するので、仲良く踊っているように見えます。
交尾後、4時間ぐらいでメスが卵塊を産みます。
卵塊はゼリーのような感じで、海中に放出します。
クリオネの産卵数は約150~3,000個です。
卵は3~4日で孵化します。
クリオネの赤ちゃんは殻を持っています。
孵化して2週間後には殻を捨てて、約1年後には成体になります。
クリオネの飼育
クリオネは飼育することができます。
クリオネを飼育するには水温に注意しましょう。
クリオネに適した水温は0~5度です。
クリオネは暑さに弱いので、冷蔵庫で保管するのが適しています。
また、1~2週間に1回水換えを行いましょう。
クリオネは何を餌にしているのかについて まとめ
クリオネの生態と、クリオネの餌について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
クリオネの餌は「ミジンウキマイマイ」です。
バッカルコーンを使って、食べます。
クリオネがミジンウキマイマイを食べている姿は、とても恐ろしいです(笑)
ミジンウキマイマイの他にも、海中のバクテリアなども食べています。
(ライター 雲呑)