ミミズは土のある場所であれば全国的に広く分布しており畑などの土を掘り返せば見つけることも容易です。

独特な見た目から不快害虫のように思えるかもしれません。

 

しかし実際には人間にとって非常に有益な働きをしてくれる益虫なのです。

その働きはミミズの食性が関係しています。

ミミズの生態

大きく分類してミミズはヒルなどと同じ環形動物に属しています。

この環形動物には陸上・海中問わず色んな環境で育つ種がおり、数ミリ単位の小さなものから数メートルにも達する種まで様々です。

ミミズはこのうちひも状の動物で、手足や目もないことが特徴です。基本的に陸上の土の中に生息しています。

足はありませんが体を伸縮させることで器用に移動をしています。

海で生きるものも移動に関しては似た動きをし、くねらせることで海中での移動を可能にしています。

ミミズの餌

ミミズはデトリストとしての食性を持っています。

つまり腐敗物などを主食としており土を這いずり回りながらこうした餌を求めているのです。

落ち葉などは餌として良い例で、普段土の中に穴を掘って潜んでおり、体を伸ばすことで食事にありついているものも確認されています。

土の中の微生物や有機物を食べて栄養を摂っているので腐葉土さえ準備していればミミズを育てることも可能です。

 

この他生ごみを餌にすることも可能です。この場合直接これを食べられるわけではありません。

これらに微生物が発生し腐敗していくことでこの両方を食べることになります。

 

そのため与える際にはできるだけ小さく砕かれたようなものであるほうが好ましいです。

このようにミミズは生態系の中でも最下部に位置する生物です。他の生物の餌になるとともに良い影響を及ぼすことも知られています。

益虫としてのミミズ

ミミズは土の中を掘り進むように移動します。

雨で土が濡れると酸素が摂取しにくくなるため表面に出てきますが、こうして土の中を動くことで土に空気が混ぜられ、耕作地として良質な土を形成していきます。

 

主に土壌改良に役立つという意味で益虫とされています。

具体的には土壌の浄化をする効果を持つものもおり、金属や農薬の成分を含んでしまい汚染された土にミミズを放つことで改善に役立てている例もあります。

 

ミミズは土を飲み込み濾すように養分摂取しているので、汚染物質を摂取してもらうことでこれを解決しようとしているのです。

しかしながらこうした人為的な利用とは別に予期せぬ生物濃縮をすることで中毒などの害を与えてしまうこともあります。

 

人間にまで影響が到達することは稀ですが、汚染物質を蓄えたミミズはそれらを食べるモグラなどにとっては毒となります。

生態系の循環によって鳥や魚にまで伝搬しこれを食べる大きな動物に及ぶことも考えられます。

餌にもなる

ミミズにとっての餌は土に含まれる有機物や微生物であると紹介しましたが、すでに述べたようにミミズは生態系の最下部がその地位です。

捕食対象となることが多く、釣りにおいて魚の餌として利用されることも多いです。

 

そういう意味でも利益のある生物ですが、本来生息するはずのない場所において釣り人がミミズを大量に捨てられることでバランスが崩されるということも起こっています。

どんなことでも程度問題を無視することはできず、ミミズの土壌形成においても必ずしも良い結果を招くとは限りません。

実際このような場所では土壌を荒らされることとなっています。

ミミズは腐敗有機物を餌とする益虫

これまでのことをまとめると、ミミズは土に含まれる腐敗有機物が主な餌で、落ち葉が良い例です。

逆に他の多くの生物にとっての餌でもある生物と言えます。

またミミズの生態は基本的に土壌形成において良い影響を与えるため益虫です。

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